ザ・リラクス(THE RERACS)の2013年春夏ウィメンズコレクションテーマは"NATURAL"。太陽と夕日の赤、空と海の青、夜空のネイビーと黒、砂と大地のゴールド。これら自然の色の組み合わせと、それ以上に美しいものは存在しないというメッセージを込めたカラーコンセプトだ。
ザ・リラクスはテキスタイルや縫製工程はすべてメイド・イン・ジャパン。品質にこだわりを持ち、上質を追求しながらも伝統にとらわれ過ぎない服作りで、ファンを増やしている。ウィメンズでありながら「シルエット、素材、設計において通常よく言われるメンズの要素をすべて持っているといっても過言ではない」点が、フェミニンな要素を持ちながらも芯の強さを感じさせるという、硬軟合わせ持つデザインの秘密だ。
コーディネイトのアイキャッチ的な役目をしている、つば広帽。ザ・リラクスのコレクションにとってハットはスタイリングの中に欠かせない要素だ。 今季は非常にクラッシクな70年代のグラマラスなつば広のハットからインスピレーションを得た。
アウターもブランドを語る上で欠かせないアイテムのひとつ。トレンチ専用設備のある工場で作成されているトレンチコート。素材も、縫製工程での縫いシワ、最終プレスまで計算された設計で、高級原料であるエジプトコットンの表面感を残しつつ、防シワのために反発性を持たせ、裏地にエステルを2重組織で設計したオリジナルだ。 超高密度織物でありながら最終の特殊起毛加工でしなやか、かつ高級感のある厚みに仕上げている。
ネイビーのミリタリーは、粗野なモッズコートを上品な質感の素材で再現するという、ギャップを生かしたデザインが特徴。高密度の超長綿の素材に特殊な加工を施し、かつ簡易的な形状記憶を付加したテキスタイルをベースに使用。オリジナルのファスナーを使い、ボタンもあえてラグジュアリーな水牛ボタンを使用する事で高級感を演出している。
今回、ショートパンツ、スキニー、ジャケットなどとアイテム数を増やしているデニムにも注目。「デニムは1990~2000年代のデザイナーである私たちにとって、スタンダードなアイテム。デニムのアイテム同士の組み合わせや、ラグジュアリーなシルク素材と合わせる事で 究極のコントラストを楽しんでもらいたい」とデザイナー倉橋は提案する。特に肩の力の抜けた色合いのアンティークグリーンは、コーディネートに深みを与えてくれそうだ。