ジュン アシダ(jun ashida)は、2020年春夏ウィメンズコレクションを、ブティック アシダ 代官山本店で2019年11月29日(金)に発表。コレクションは、ライブインスタレーション形式で披露された。
白く光るゲートを並べた無機的な空間の中で颯爽と登場したのは、白・黒・グレーといった無彩色のウェア。白地に黒のチェックを配したワンピースや、抽象画のように描かれたラインを無作為に組み合わせたプリントドレス、千鳥格子のテーラードジャケット、ジオメトリックプリントをダイナミックに採用したオフショルダーのリゾートドレスなど、目を引くテキスタイルのピースが散見された。白/黒が入り混じったドットのコートは、生地の色を腰辺りで反転。グラフィカルな余韻を残した。
白黒の世界から一転して、エネルギッシュなレッドやピンク、ブルーを使った春夏らしく明るいコーディネートが登場。ふんわりとしたバルーンスリーブには小花柄を配し、ハイウエストのフレアパンツと合わせて快活に。深みのあるブルーに、陰影とともに優雅な花柄をあしらったロングスカートには大きくスリットが施されている。
その他にも、鮮やかな赤のジャケットや、赤・白・紺のリングを連ねたマリン風のオープンカラードレス、サファリシャツを思わせるハンサムな半袖ジャケット、チェックのベストにノースリーブのブラウスを合わせたパンツスタイルなども登場。上品さの中にアクティブなムードを感じさせる。
コレクション後半には、華やかなドレスを展開。レースやスパンコール、リボンといったフェミニンなパーツを用いながらも、凛とした佇まいに仕上げているのが印象的だ。きらびやかなラメを配したアシンメトリーのミニドレスや、大きな花柄のジャカードをダイナミックに切り替えた濃紺のドレスなど、クールなパターンメイキングによって、エレガントな雰囲気に強さを加えている。また、ヴィヴィッドな植物柄ドレスには、ダイナミックなフリルや大きく広がるフレアのシルエットを採用することで、躍動感を表現している。
流れるように自然な生地の使い方も注目したいポイント。風合い豊かなシワ感の布地を巻き付けるようにして仕立てたドレスは、シックな色合いながらアイキャッチな存在感を放つ。また、軽やかな若草色のドレスは、オーガンザをたっぷりと使ってゆるやかにギャザーを寄せることで、清らかな後ろ姿に。光沢のあるゴールドのドレスは、そのシンプルな仕立てが、動作に合わせて揺れ動く布の透明感やきらめきを際立たせ、神秘的な美しさを演出する。