アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)の2020-21年秋冬ウィメンズコレクションが、2020年1月19日(日)に発表された。メンズとの合同ショーであるが、会場には大きな仕切りがあり、2つのゾーンに分断。片方ではメンズの、もう片方ではウィメンズのランウェイショーが行われ、観客はどちらか一つのショーしか見ることはできない。
最新ウィメンズコレクションは、相反する要素を共存させることで両者の違いを強調させる。特に、フォルムの違いは明確で、オーバーサイズとタイトフィットが比較された。
肌着のようなフィット感のシースルードレスが登場したかと思うと、ドロップドショルダーのジャケットが現れ、さらにボディラインを露わにしたニットワンピースが続く。比べて鑑賞できるので、観客には互いのよさがダイレクトに感じられるだろう。
オーバーサイズシリーズは“極端”ともいえるほど、大きなアームラインが特徴的だった。特にジャケットは、くしゅくしゅとルーズソックスのようにたゆませたものや、紳士服から取ってきたかのような大ぶりなアームがあしらわれ、そのいびつさな違和感が“おもちゃのような可愛らしさ”を感じさせる。
反して、タイトフィットなシリーズは、ボディコンシャスなドレスが多く、首回りをスクエア型にカットアウトしたり、背中や腰の辺りに穴を開けたり、大胆なスリットを施したりして、女性の曲線美にフォーカスした色気のあるデザインが多かった。
テキスタイルでも、インテリアファブリックのように重厚感のある総柄地や、光沢のあるベルベットなど、ずっしりとしたタイプと、肌色を透かせてみえるシースルータイプの2種類が共存。
スタイリングでは、足首位置からふわっと広げたレギンスのようなタイトパンツが多用され、スカートやワンピースなどさまざまなピースでレイヤードされている。
アクセサリーは、思わず笑ってしまうようなアイロニカルなデザインが豊富。前方の底に“踏んでしまったような何か”がついたピンヒールや、かかとにフェザーがあしらわれたフラットシューズなどを展開。また、パールを散りばめたタイツやグローブ、ジャケットのラペルに飾るアクセサリー、ビッグサイズのトートバッグなどが新作として登場している。