パリファッションウィークで発表されたアレクシ・マビーユ(ALEXIS MABILLE)の2013-14年秋冬コレクション。今シーズンは、80年代前半のヴァンパイアホラー映画『The Hunger』にインスピレーションを受けている。モデルたちはみな鮮烈な赤いリップで口元を飾り、静かな美しさを漂わせた。
ファーストルックはヌードカラーのブラウスと、ふさ飾りを一面にあしらったニットを重ねた気品あるスタイル。さらにマスキュリンなトラウザーを合わせて、クールな印象をプラスしている。その後もキャメルとグレーのツートーンが新鮮なチェスターコートやテールコートなど、メンズフォーマルなアイテムが数多く登場した。
ベルトや布地の切り替えで描いた、ソフトコンシャスなシルエットも特徴的。バタフライスリーブのブラウスやエジプトの民族衣装からヒントを得たというラップスカートのボリューム感も、コーディネートのアクセントとして絶妙なバランスで組み合わされている。
カラーパレットは漆黒の闇を映したようなブラックと、ヴィヴィッドなレッドやブルーを組み合わせて、美しい容姿の奥に秘めたヴァンパイアの力強さを表現しているかのよう。スパンコールのレオパード柄やシャイニーカラーのチャンキーニットも、引き込まれるような妖艶なきらめきを放っている。