コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME des GARÇONS JUNYA WATANABE MAN)の2021-22年秋冬コレクションが、2021年1月26日(火)に東京・南青山にて発表された。
“古いけど新しいトラディショナルスタイル”を目指した2021-22年秋冬シーズンのコム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン。ブランドの根底にあり続けるミリタリーやワーカーズスタイル、メンズのクラシックフォーマル、ノルディックニットやキルティングといった、これまでファッションの歴史を築いてきたアイテムを再考し、組み合わせて“温故知新なスタイル”提案する。
ノルディックニットのパターンは、キルティングジャケットやモッズコートなど多岐にわたって、今季を象徴する装飾のようにあしらわれている。ボリューム感のある本格的なフライトジャケットは、バックスタイルにのみに配され、前から見ればタフな印象だが、後ろから見ればソフトで温かみのある印象。クラシックなチェスターコートは、中に同じ柄のニットを着こなして、まるでニットを透過しているかのようなスタイリングで遊んでいる。
ディテールへの気遣いも今季の“温故知新なスタイル”を完成させる要因となっている。例えば、クラシックなウールチェックと赤いマウンテンジャケットのハイブリッドな1枚は、ジッパーを半分おろして襟元をラペルのように見せ、丸みある前裾のシルエットで“テーラード風”に。目の覚めるようなイエローのアウターは、ライニングの下3分の1ほどをカモ柄に切り替えている。
毎シーズン恒例のコラボレーションには、カーハートやリーバイスなどとのコラボレーションに加えて、新たに3ブランドが仲間入り。イル ビゾンテ(IL BISONTE)のバッグ、ミュールバウアー(Muhlbauer)の帽子、ステップニー ワーカーズ クラブ(Stepney Workers Club)のスニーカーが登場している。
また、今回のミニショーのBGMに使用されたイギリスのラップミュージシャン、ロイル・カーナーの楽曲と、ロイル本人のスタイルが、今回のコレクションのスタイルにフィットしていると、渡辺が考え作成したアイテムにも注目だ。シャツやライトアウターは、歌詞をグラフィックプリントや刺繍であしらったデザインとなっている。