ソワハ(sowaha) は2021-22年秋冬コレクションを2021年3月17日(水)に表参道ヒルズ スペースオーにて発表した。
ソワハは、“気軽に和装を着られる世界を築きたい”という廣川玉枝の想いから、ブランディングエージェンシー原宿デザインの柳圭一郎と共に立ち上げたブランド。デビューコレクションとなる2021-22年秋冬コレクションでは、和装と洋装の要素を融合させた、帯なしで一枚で気軽に着られる“新時代の和装”が披露された。
胸元に着物のようなデザインを取り入れたノースリーブワンピースは、艶めく生地の間からひらひらと波打つプリーツがのぞくエレガントな佇まい。本来平面的である和装に立体的なプリーツを施すという発想からもユニークさを感じる。プリーツにすることで可動域が広がり歩きやすくなるという効果も。袖付きのワンピースもラップ型で仕立てることで動きやすいデザインに仕上げた。
ワンピースには、“自然を崇拝する”という日本の伝統的なものづくりにおける美意識から着想を得て、自然の風景をイメージしたカラーや絵柄を施した。特に目を引くのは、写真かと見間違えるような奥行きのあるデザイン「霞山桜花図」。霞かかる春の山合いで花を咲かす桜と陽が沈む夕暮れを描いたもので、京都の老舗友禅染め「千總」「岡重」の高詳細のプリント技術によって複雑な色彩や描写の表現が可能に。
風景をプリントしたもの以外にも、菊の花が浮かび上がる儚げな印象のワンピースや、穏やかな海を連想させる透き通るような水色のワンピースなどが展開された。いずれも、日本の美意識や四季の移ろいを感じられる上品なデザインだ。
和装の要素を取り入れたジャケットも登場。シルエットは、ジャケットそのものだが、カラーやテクスチャーが異なる3枚の生地を重ねることで、複数の衣を重ねることを基本とする伝統的な装束・袿(うちぎ)のような見た目に仕上げた。それぞれの生地が互いを引き立て合い、趣深い上品なムードを演出する。
さらに、着物の帯と帯締めを彷彿させるベルトも披露された。先がフリンジのようになったリボンを太めのレザーベルトにセットしたもので、スタイリング全体にアクセントをプラスする。