マラヤン・ペジョスキーがデザイナーをつとめるドレスキャンプ(DRESSCAMP)の2010年春夏コレクション。
19世紀フランス人画家、アンリ・ルソーの「Le reve」(「夢」1910年)よりインスパイアされたコレクション。写真家デビッド・ベイリーの70年代から80年代にかけての作品に見られる妖艶な女性たちをアイコンに掲げ、ドレスキャンプのファンタジーにあふれる世界観を表現した。
ジャングルの中の女性を取り囲む動物、不思議な花や草木を描いた「Le reve」のごとく、ミネラルや動物、植物がをモチーフとして取り入れたプリントが特徴的。ジャケットやミニドレスなど様々なアイテムに取り入れられた。アクセサリーも印象的で、動物をモチーフとしたネックレス、チェーンタイプのイヤリングなど、ゴールドをふんだんに取り入れたゴージャスな内容。カラフルなカラーセレクションで、パワフルでありながら「夢」のような神秘的な雰囲気が漂った。
なお、「Le reve」にはイタリア出身の詩人、ギョーム・アボリネールによる次の詩が添えられている。
【ギョーム・アボリネールによる詩】
「甘美なる夢の中のヤドヴェガ(ルソーが数年前に恋焦がれていた女性)
いとも安らかに眠りへと誘われ、蛇使いの笛の音を聴き、その瞑想を深く胸に吸い込む。
そして緑燃える木々の波の上では、月影が煌めき、野生の蛇たちは、曲の陽気な調べに耳傾ける。」