アンリ・ルソー(Henri Julien Félix Rousseau,1844-1910)は、フランスの素朴派の画家。19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍。税関の職員だったことから「税関吏」という愛称でも知られている。独学で絵を学び、ジャングルなど幻想的な風景を描いた。平面的で単純化された表現や鮮やかな色彩が特徴的で、ルソーの作品に代表されるエキゾチックな動植物は、実際の海外旅行ではなく博物館の展示や図鑑を参考にしたとされている。 ピカソをはじめとする前衛芸術家たちから高く評価され、後の世代のアーティストにも大きな影響を与えた。代表作は《眠るジプシー女》や《夢》など。