サポートサーフェス(support surface)は、2022年春夏コレクションを2021年9月3日(金)に発表した。
「しなやかさと強さ」をテーマに据えた今季は、柔らかさを備えつつも凛とした表情のルックが揃う。ゆっくりと円を描くように布が流れ、返り、揺れ動く。布地の感触や表面の質感、動きを生かして仕立てられた衣服は、身にまとうことで意思をもった佇まいに。“しなやかさと強さ”という一見相反するような2つの要素を共存させている。
シルエットは立体的かつ丸みのある造形が特徴的だ。例えばジャケットやコートは落ち感のある生地を用いることで身体になじむようにフィット。肩のラインもドロップさせ、身頃の生地と連動するかのようにゆったりと流れるシルエットを採用することで、柔らかな雰囲気に仕上げた。布地をたっぷりと用いたシャツドレスやワイドパンツ、コクーンフォルムのノーカラーコートなどもまた、曲線的なアウトラインによって柔和な表情を生み出している。
印象的なのはギャザー使い。袖やウエストの繊細なアクセントから、躍動感あふれるダイナミックな造形まで、様々な表情をギャザーによって生み出している。襟周りから背面にかけて緩やかに覆うように生地を重ねたワンピースやブラウスは、ギャザーによってエレガントに生地が波打ち、ふわりと空気を含むようにして軽快さを演出する。
また、アシンメトリーにギャザーを寄せたベージュのドレスは、不均一であるかのように見えて端正なシルエットを形作っている。フリルをあしらい、生地を折り畳んだようなデザインのノースリーブブラウスや、ランダムに折り目を付けているかのようにも見えるブラウスもまた、均整の取れたフォルムを描き出し存在感を放つ。
華やかなエッセンスとして、レースや透かし編みを加えたピースが散見された。袖のフォルムがユニークなホワイトのブラウスやバイカラーの透かし編みニットには、フロントを覆うようにしてレースを配置し、グラフィカルなエッセンスを加えた。
また、スカラップレースのパーツを切り替えたシースルーのワンピースは、繊細かつ軽やかな印象に。赤・白・青のストライプを描くレースを切り替えたシャツドレスやワイドパンツは、色彩の持つインパクトと意外性のある素材使いが相まって、カジュアルさもクラシカルさも併せ持ったユニークな佇まいを見せている。