カルティエ(Cartier)のメンズ腕時計を特集。男性・女性問わず人気の「タンク」ウォッチをはじめ、「サントス」「パシャ」「バロン ブルー」といった定番腕時計の特徴や歴史、魅力を解説。“一生もの”腕時計として持っておきたい、カルティエのおすすめメンズ腕時計を紹介する。
“戦車”に見立てたレクタンギュラーケース
カルティエのアイコンウォッチ「タンク」は、1917年に誕生した“レクタンギュラーケース”を特徴とする腕時計。平行に伸びる2本の縦枠が特徴的なケースは、“戦車”を上から見た姿に着想を得ており、縦枠は「無限軌道」に、ケースは「操縦席」に見立てたデザインとなっている。ケースはブレスレットから続くラインの延長線上に一体化。ベルトを取り付ける「ラグ」パーツの無いミニマルな佇まいは、飽くなき探求心とデザイン考案の賜物だ。
「タンク」誕生の背景には、「新たなフォルムのウォッチを作り出したい」という3代目当主ルイ・カルティエの強い思いがあった。時計の伝統的なラウンド型ケースとは異なる“個性的なフォルムのウォッチ”を追求し、1904年にスクエアケースの「サントス」を、1913年には亀の甲羅の形をした「トーチュ」を展開。そして、1917年に、レクタンギュラーケースの「タンク」が満を持して誕生する。
「タンク ルイ カルティエ」「タンク マスト」など多彩なモデル展開
「タンク」は1917年以来多彩なモデルを展開しており、「タンク フランセーズ」、「タンク アメリカン」、「タンク ルイ カルティエ」、「タンク マスト」といったモデルがラインナップ。また、「タンク MC」や、メゾンの伝統のタイムピースに焦点を当てるウォッチコレクション「カルティエ プリヴェ」より「タンク アシメトリック」、「タンク サントレ」といった腕時計も展開されている。
※一部モデルは完売済み
1922年に登場した「タンク ルイ カルティエ」は、カルティエの3代目当主であるルイ・カルティエ自らが愛用したウォッチであり、人気コレクション「タンク」の原点となる腕時計。縦長の長方形のフォルム、大胆なライン、パーツの丸みを帯びた角といったモダンなディテールは、「タンク」の誕生時に隆盛だった“アールデコ”の象徴となった。「タンク」オリジナルモデルよりも縦枠の細いデザインが採用されている。
レイルウェイトラック、サファイアカボション、ローマ数字といった、メゾンを象徴するウォッチデザインの基礎が込められている腕時計。クラシカルな雰囲気漂うデザインは、上品な男性におすすめ。
■カルティエ 人気メンズ腕時計1
タンク ルイ カルティエ
価格:1,597,200円
ケース:33.7mm x 25.5mm/厚さ 6.6mm、18Kピンクゴールド
ブレスレット:セミマットブラウン アリゲーターストラップ
ムーブメント:手巻きキャリバー 8971 MC
防水:日常生活防水
「タンク マスト」は、「タンク」と、1970年代および1980年代の象徴として知られる「レ マスト ドゥ カルティエ」、2つの腕時計を踏襲するウォッチ。カルティエならではの伝統と革新を兼ね備えた腕時計だ。
直接の着想源となったのは、「タンク ルイ カルティエ」。丸みを帯びた縦枠、再解釈されたことでより一層洗練されたダイアルのプロポーション、ブルーシンセティックスピネルカボションのリューズといった要素が特徴となっている。レザーストラップのウォッチには洗練されたパールカボションのリューズや伝統的なアルディロンバックルを復活させるなど、細部のディテールに至るまで、カルティエが継承してきた伝統を踏襲している。
一方で、新たな技術を適用しているのも特徴。例えば、新しい長寿命クォーツモデルと自動巻きモデルに加えて、カルティエが開発した「ソーラービート」ムーブメント搭載のソーラーダイヤルを採用したモデルを展開。くり抜かれたローマ数字のインデックス部分から、ダイヤルの下に隠した光電池にソーラーエネルギーを届ける新技術によって、電池寿命約16年を誇るムーブメントを実現している。
■カルティエ メンズ人気腕時計2
タンク マスト
価格:325,600円
ケース:33.7×25.5mm/厚さ 6.6mm、スティール
ブレスレット:ブラック ストラップ(非動物性素材)
ムーブメント:ソーラービート ソーラームーブメント(耐久年数約16年)
防水:日常生活防水
1943年に、「パシャ」コレクションの原型となるラウンドケースの防水ウォッチが誕生。ラウンド型の防水ケース、4つのアラビア数字、ミニチェーンでケースに固定したねじ込み式リューズ カバー、剣型針といった特徴を備えており、「パシャ」オリジナルモデルはその後1985年に登場した。円形ダイアルの上にはスクエアを描くレイルウェイ ミニッツトラックをあしらい、これまでの慣習にとらわれないデザインが落とし込まれている。
尚、「パシャ ドゥ カルティエ」は2020年にリニューアルを行い、ディテールを一新。ブルースピネル、あるいはサファイアをセットしたリューズは、より一層精度を高めている。透明なケースバックからはムーブメントを眺めることができ、「自動巻きキャリバー 1847 MC」の構造を見ることが可能だ。また、ブレスレットはカルティエが開発した「クィックスイッチ」システムによりワンプッシュで簡単に交換することができる。
■カルティエ 人気メンズ腕時計3
パシャ ドゥ カルティエ
価格:2,072,400円
ケース:径 41mm/厚さ 9.55mm、18Kイエローゴールド
ブレスレット:アリゲーターストラップ ※ダークグレー、ネイビーの2本が付属
ムーブメント:自動巻きキャリバー 1847 MC
防水:10気圧防水
1904年に登場した腕時計「サントス ドゥ カルティエ」は、手首に装着するタイプの世界で最初のウォッチ。飛行船や航空機の発明家および飛行家として知られる航空界のパイオニア、アルベルト・サントス=デュモンの「飛行中に時刻を確認したい」という希望をルイ・カルティエが叶える形で、実用的な腕時計「サントス ドゥ カルティエ」が誕生した。