2013年9月28日(土)、ツモリチサト(TSUMORI CHISATO) がパリファッションウィークにて2014年春夏コレクションを発表した。
出てきたモデルたちは、傘帽子をかぶり、チャイニーズドールのようなメイクアップ。そして足元には、草履をアレンジしたピープトゥのパンプスを着用する。ベトナムとも中国とも決して日本とも言い切れず、アジアの異なる文化がスタイルの中で交差する。
スイムウェアは、着物の合わせた衿をストラップに、国宝に指定されている鳥獣人物戯画を思わせる水墨画の蛙をプリント。絣(かすり)のガウンを上から羽織れば、"和"を香らせるビーチスタイルの完成。その他にも亀甲模様のセットアップや、効果的な半襟風のライン、スカートにぽっかりと穴を空け、そこに別の柄をはめ込んだ円窓のような表現など、使い古されたジャポニスムではなく、コアな日本文化を落とし込んだのは日本人デザイナーならでは。
ベトナムの伝統的な竹籠をボレロやスカートに変身させた取り組みからは、大胆さが伺える。チャイナカラーのトップスは、つんと上向きにとがった袖が愛らしい。毎度楽しいプリントでは、シースルーのチェックを中心に、スイカや花火など日本の夏を彩るモチーフが取り上げられた。また、コレクションを通して見られたタッセル。トップスからぶら下げたり、スカートの裾を彩ったりとコレクションに動きや立体感を授けていた。