ルール ロジェット(leur logette)の2022年春夏コレクションは「オーガニック ロマンチシズム ダイアリー」がテーマ。
着想源は“偉大なるアマチュア写真家”とも称される、ジャック=アンリ・ラルティーグの写真作品だ。アール・ヌーボー最盛期のフランスで子ども時代を過ごし、晩年に渡るまで多くの作品を贈り出したラルティーグ。彼の作品では踊り、跳びはね…人生を謳歌する人々とともに、あるがままの自然の姿が捉えられている。
大胆で奥深い海や森、そして儚く繊細な花々の色味。白黒写真からは感じとれない自然の色までをもインスピレーションとして取り込み、服作りを通して「自然という名の芸術」に改めて向き合っていく。
象徴的なのは、ルール ロジェットが得意とするフラワーパターンの表現方法だ。今季は、赤や黄色、紫など、さまざまな色彩の花々を共存させ、写実的にプリント。花びらだけでなく、茎、葉まで取り込むことで、よりいきいきとした花の姿をファッションの世界に溶け込ませている。
繊細な刺繍で草花を表現した「グラス フラワー」のモノトーンワンピースは、透け感のあるチュールを重ねた2枚仕立て。そのため、草花が浮き立って見え、無彩色の世界でも、いきいきとした生命感を感じることができる。
夏になれば暑くなり、冬になれば寒くなる。そんな季節や温度の変化は、さまざまな着こなしを可能にするレイヤードアイテムが楽しく発信。ワンピースやドレスの下に重ねてOKなリブ編みのニットパンツや、マリア・ケント別注のファンシーツイードベストはその好例だ。
胸当て部分を取り外せばパンツにアレンジできるオールインワン、インナー次第でシーズンレスに楽しめるキャミソールドレスなど、アイデア次第で着こなしをアレンジできるウェアも充実している。
また、キーン(KEEN)とのコラボレーションサンダルも、自然をキーワードにした今季ならではの逸品。キーン創業当時から愛される“つま先を守る”「ニューポート」に、ルール ロジェットオリジナルのフラワープリントを加えて、“かわいいのに機能的な”スポーツサンダルを完成させた。