ティート トウキョウ(tiit tokyo)は、“Wood Message”と題した2022年プレフォールコレクションのランウェイショー「SHOW 2021」を、2021年12月14日(火)に東京国際クルーズターミナルにて発表した。ランウェイには、小松菜奈がモデルとして登場した。
様々なクルーズ船が行き来する海の玄関口・東京国際クルーズターミナルを舞台にティート トウキョウが描き出すのは、“新しい旅”を夢見る物語。樹木や葉の香りが漂う場内には、石の表情を生かしたオブジェが立ち並んでいる。自然と静かな対話を重ねながら、外の世界へと思いを馳せるような、叙情的なムードが漂っていた。ルックには、2021-22年秋冬コレクション、2022年春夏コレクション、2022-23年秋冬コレクションのアイテムをミックスして用いている。
ポエティックな雰囲気を描き出す、フリルやギャザーのディテールが印象的だ。フレッシュなライトグリーンのベストには蔓や葉が茂っているかのようにフリルを巡らせてギャザーを寄せ、生き生きとした佇まいに。空気を含むようなバルーンスリーブのオーガンザブラウスには、澄んだ水面に細かく波立つようにしてフリルがあしらわれている。
また、クラシカルなテキスタイルのAラインワンピースやスカートは、裾に向かってふわりと広がるようにダイナミックなフリル使いで仕上げ、手描きのようなタッチのドット柄キルティングトップスにはラッフルを配してイノセントなエッセンスを加えている。
カットアウトやパターンメイキングによって、部分的に肌を見せるセンシュアルなデザインも散見された。前合わせを斜めに仕立てたウィンドウ・ペンチェックのトップスは、ボタンをしめると不均一な形の余白が空く。
また、土のようなブラウンのニットにはフロントに細かい穴を並べ、きらびやかな光沢感のラッフルと骨組みとなるパーツを切り替えたトップスは、デコルテから下の部分を左右それぞれ三角形にカットアウトしたデザインに。オーガンザのジャケットやスカート、シフォンのドレスといったシースルーの素材使いもまた、肌と繊細に馴染んでどこか儚い余韻を残していた。
日本の穏やかな自然を感じさせる、柔らかな色使いにも注目。夜の空を思わせる深い紺色に彩られたブラウスには、揺れ動く白い花を浮かび上がらせた。あえてところどころ褪せたような質感に仕上げたダマスク柄のジャケットやパンツは、長い時とともに雨風にさらされてきた石のような風合いに。砂のようなグレージュのワンピースはニュートラルな佇まいを演出し、橙と赤みがかった茶色を切り替えたパッチワークワンピースはウォーミングな表情を見せる。