ソマルタ(SOMARTA)の2014年春夏コレクションが、2013年10月14日(月)に発表された。
ランウェイを縁取るように一列に並んだ竹、耳に心地よい穏やかな音を響かせる池。日本庭園のような、風情溢れる会場の中で、ショーは静かにスタートした。
デザイナー廣川玉枝が「日本の美をもっと伝えたいと思った」と話すように、日本の伝統的なディテールやエッセンスが、西洋の構築的な美の中に溶ける。着物の前あわせのようなデザインのドレスや、帯締めのようなベルトなど、あらゆるアプローチで和を表現。金色のネックレスや髪飾りは、和と洋をつなぎ止めたテイストに馴染みつつも、華やかな印象を会場に刻む。
レースに落とし込んだ家紋のようなモチーフや、葉柄、幾何学模様など、柄使いも多種多彩。全面にグラフィックを映したドレススタイルは、ブランド得意のタイツを合わせることで、少しの威厳がセンシュアルに染み出す。羽やオーガンザでつくられた飾りは腰元で優雅に舞い、観客の視線を引き付けていた。
「世界の中でも日本のクリエイションが一番素晴らしい」と主張する廣川が、これまでよりさらに和の要素を強めていった今回のコレクション。そこには「時代と時代の架け橋になる」ためのアイデアが、明確に散りばめられていた。