ニナ リッチ(NINA RICCI)は、2024-25年秋冬ウィメンズコレクションをフランス・パリで発表した。
無数のパパラッチのフラッシュから幕を開けた今季は、ハリス・リードが手掛ける3度目のシーズン。女優のスージー・パーカーが1962年のモンテーニュ通りに佇む様子をリチャード・アヴェドンが撮影した写真からインスピレーションを得た。クラシックなツイードのドレスをまとったスージー・パーカーの自信に満ちあふれた姿に見出した、気負わないグラマラスさを探求したという。
展開されたのは、注目の的にふさわしいゴージャスなオーラのウェアだ。シースルーレースのボディスーツにふんわりとしたファーのガウンを合わせたルックをはじめ、大きなパフスリーブを配したミニドレスと大きなハットのコーディネートなど、きらびやかな存在感を放つウェアが揃う。
象徴的に用いられていたのはリボンモチーフ。コンパクトなショートジャケットのフロントやドレスのバック、もしくはタキシードスタイルのタイに、アイキャッチなモチーフとして立体的なリボンが装飾された。また、頭にダイナミックなヘッドウェアとしてリボンを装飾したルックや、極端に大きなリボンをフロントに配したスカルプチャーのようなドレスも登場している。
ボアで大きなリボンを表現したハウンドトゥースツイードのコートは、柔らかな質感を生かしたリュクスなボリュームが魅力。バックスタイルには、結んだリボンの端がエレガントなトレーンとして配されている。
しなやかな素材使いも特徴的だ。直線的なシルエットのロングドレスや、幾何学模様を配したアシンメトリーのシルクドレス、鮮やかなブルーの花柄ロングワンピースはいずれも、柔らかく流れるような生地が用いられており、軽快な佇まいを演出する。優雅にたなびくストールも、軽やかさを後押ししていた。
また、シフォンやレースといったシアーな生地を使ったアイテムも散見された。繊細な黒のシースルーブラウスには、レザーのウエストパーツとマットなスカートを組み合わせ、緩急をプラス。緩やかに仕立てたパープルのドレスは透け感がセンシュアルなエッセンスを加えていた一方で、鮮烈な赤のボディスーツは身体にすっと馴染むような生き生きとしたフィット感を生み出していた。