展覧会「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」が、東京オペラシティアートギャラリーにて、2022年10月8日(土)から12月18日(日)まで開催される。その後、2023年1月21日(土)から3月26日(日)まで、滋賀県立美術館に巡回する。
1972年生まれの写真家・川内倫子は、柔らかな光をはらんだ淡い色調の作品のうちに、初期から一貫して人間や動物などあらゆる生命が持つ神秘、輝き、儚さ、あるいは力強さを捉えてきた。身近な家族、植物や動物といった儚くささやかな存在から、長い時間をかけて形成される火山や氷河などの自然の営みまで、あらゆる対象に等しく注がれる川内のまなざしからは、同じ生命の輝きを放つ様子を見てとることができる。
展覧会「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」は、日本国内の美術館では約6年ぶりとなる川内倫子の大規模個展。新作シリーズ「M/E」を中心とする写真や映像を取り上げ、建築家・中山英之の空間設計のもと、鑑賞者が作品に向き合う体験を身体感覚として経験できる展示を展開する。
本展では、「M/E」シリーズを中心に、未発表や国内であまり紹介されてこなかった作品も展示。「M/E」は、2019年から川内が取り組んできたシリーズであり、アイスランドの氷河や冬の北海道の雪景色と、自宅周辺で撮影した家族や生き物の姿などの身近な光景という、自然の姿をミクロとマクロの視点から捉えている。本展は、この「M/E」の全貌を発表する初の機会となる。
また、日本では初公開となるシリーズ「4%」を展示するほか、川内を象徴する正方形フォーマットのシリーズ「An interlinking」からは未発表を含む作品群を公開する。
さらに会場内では、写真にとどまらない川内の表現を紹介。川内はこれまで、写真だけでなく、映像作品の発表や文章の執筆も行ってきた。本展においても、映像作品のほか、2018年に出版した写真絵本『はじまりのひ』を朗読したサウンドも取り入れた展示を展開する。
展覧会「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」
会期:2022年10月8日(土)〜12月18日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
開館時間:11:00〜19:00(入場は18:30まで)
※11月3日(木)〜6日(日)は「アートウィーク東京」の開催に伴い10:00開館
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
入館料:一般 1,200円(1,000円)、高校・大学生 800円(600円)、中学生以下 無料
※同時開催「収蔵品展074 連作版画の魅力」、「project N 88 䑓原蓉子」の入場料を含む
※( )内は各種割引料金
※障害者手帳の所持者および付添者1名は無料
※割引の併用および入場料の払い戻しは不可
■巡回情報
・滋賀県立美術館
会期:2023年1月21日(土)〜3月26日(日)
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)