東京都写真美術館では、展覧会「総合開館30周年記念 鷹野隆大 カスババ ーこの日常を生きのびるためにー」を、2025年2月27日(木)から6月8日(日)まで開催する。同展はその後、広島市現代美術館に巡回予定だ。
鷹野隆大(たかの りゅうだい)は、1963年に生まれ、国内外で活躍を続ける写真家・アーティストだ。写真集『IN MY ROOM』など、セクシュアリティをテーマとする作品を発表する一方、「毎日写真」や「カスババ」といった日常のスナップショットを手がけ、2011年の東日本大震災以後には、「影」を被写体に写真の根源に迫る活動を展開している。
展覧会「鷹野隆大 カスババ ーこの日常を生きのびるためにー」では、写真、映像、インスタレーションと、多岐にわたる表現方法を試みる鷹野の制作を紹介。 印画紙に直接焼き付けるフォトグラムの技法や古典技法を用いた作品、映像、インスタレーションなど、日常をテーマとしたスナップショットシリーズを軸に、初公開作品を含む約120点を紹介する。
鷹野は1998年より、毎日欠かさず撮ることを自らに課したプロジェクト「毎日写真」をスタート。同シリーズでは、意図やテーマにとらわれず、日々の暮らしのなかで気になったものを、鷹野は自由に撮影している。さらに、そのなかから日本特有の無秩序な都市空間の写真を集めた「カスババ」、続編となる「カスババ2」も発表してきた。
本展では、鷹野を代表するシリーズの数々を紹介。セクシュアリティを題材とする「IN MY ROOM」、日常生活のなかで撮影を続ける「毎日写真」、同シリーズから派生した「カスババ」と「カスババ2」、影を被写体とした「Red Room Project」などを公開する。
とりわけ「毎日写真」からは、20年以上にわたって東京タワーを定点観察的に記録してきた写真をスライドショーで展示。さらに、鷹野が日々撮影してきた膨大な写真のなかから、これまでの未発表作品を多数紹介する。
なお、本展の展示構成は、建築家・西澤徹夫によるもの。鷹野が提示した「都市空間」をキーワードに西澤が空間を構成し、鷹野もそれと並行して作品構成を変化させるという、複層的なプロセスを重ねた構成となっている。
展覧会「総合開館30周年記念 鷹野隆大 カスババ ーこの日常を生きのびるためにー」
会期:2025年2月27日(木)~6月8日(日)
会場:東京都写真美術館 2階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
開館時間:10:00〜18:00(木・金曜日は20:00閉館)
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(5月5日(月・祝)は開館)、5月7日(水)
観覧料:一般 700円(560円)、学生 560円(440円)、中学生・高校生・65歳以上 350円(280円)
※( )は有料入場者20名以上の団体、同館の映画鑑賞券の所持者などの割引料金
※小学生以下、都内在住・在学の中学生、障害者手帳の所持者および介護者(2名まで)は無料
※オンラインで日時指定チケットを購入可
■巡回情報(予定)
・広島会場
会期:2025年9月27日(土)~12月7日(日)
会場:広島市現代美術館
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
【問い合わせ先】
東京都写真美術館
TEL:03-3280-0099