ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)の2022年秋冬コレクションが発表された。
静寂に包まれた会場で行われた、今季のジョルジオ アルマーニのショー。「Signs of Light」をテーマに、ウィメンズ・メンズともエレガントな光の雰囲気を帯びた、しなやかなコレクションを展開した。
ウィメンズコレクションは、ジョルジオ・アルマーニが愛好するアール・デコを彷彿とさせる、エレガントな縦のラインに特徴付けられる。端正に仕立てられたテーラードジャケットやロングコート、ミニマムなフォルムが垂直のラインを引き立てるドレス、流れるようにドレープを織りなすトラウザーズなど、いずれも肩からウェスト、裾にかけて、流麗なラインを描いて、エレガントな佇まいを生みだしてる。
身体に沿った構築性とミニマムな垂直性を特徴とするこれらに華やぎを加えるのが、素材がもつきらめきだろう。ドレスやジャケットはむろんのこと、ベルベットやボリューミーなフェイクファーコートに至るまで、その表面は繊細な光のきらめきを帯びている。
一方でメンズコレクションにおいても、優しく身体に寄り添うテーラードジャケットを基調としつつ、上品な光の揺らめきを湛えている。素材にはベルベットやカシミアを用い、ブラックやダークグレー、深みのあるブルー、そしてニュアンスに富んだグリーンなどを選ぶことで、光の華やぎのなかにある種の落ち着きをもたらした。
なお、本ショーは、ロシアによるウクライナ侵攻の報に接して、一切の音楽の流れない静寂のうちに行われた。