ロシャス(ROCHAS)の2022-23年秋冬コレクションが発表された。
若きデザイナー、シャルル・ドゥ・ヴィルモランが手掛ける新生ロシャスの2シーズン目。鮮やかな色味をベースとした前シーズンと打って変わって、今季はモノトーンカラーを基調とした落ち着いたムードが印象的。フリルやバルーンスリーブといったロシャスらしいフェミニンなコードを引き継ぎながら、シックでモダンなコレクションに仕上げている。
目を惹くのは、首元にあしらわれたデコラティブなフリル。純白のブラウスは、大きなラッフルカラーを2つ重ね、さらにその上に光沢感のある装飾を施すことで、一緒に提案されたブルーのパンツに負けないインパクト抜群の一着に。テーラードジャケットとパンツのモードなセットアップは、首下にロマンティックなフリルを忍ばせることでフェミニンなムードへと引き寄せている。
時折織り込まれた光沢感のある素材は、コレクションに漂うドレッシーなムードを盛り上げていく。全体にプリーツ加工が施されたシャツには、シャンパンゴールドからブルーへの繊細なグラデーションが美しい、艷やかな素材を採用。有機的な模様をラメで表現したセットアップは、星々が輝く夜空をそのまま落とし込んだかのような幻想的な佇まいが魅力だ。
前シーズンに引き続き、個性豊かなグラフィックをのせたピースも散見された。本来ナチュラルな印象を与えるボタニカル柄は、ダークカラーで表現することでややハードなムードに。ロングワンピースにプリントした幾何学模様は、ブルーやピンク、グリーンといったヴィヴィッドな色味を用いてモダンな佇まいに仕上げている。
顔周りや手元に華やかな彩りを添えるアクセサリーにも注目。ハットは、たっぷりのフリルと足元まで伸びたシースルー素材が歩く度にゆらゆらと揺れるクチュールライクな仕上がり。ブレスレットには、大輪の花を思わせるボリューミーな装飾をあしらった。