1925年、マルセル・ロシャスが創業。
ロシャス(ROCHAS)はフランスのファッションブランド。もともとはアパレルをメインに成長したが、80年代あたりから買収などを通じてフレグランスの分野でも成長。日本では香水のブランドとしての認知されていることが多いが、ドレスなどウェアの評価も高い。
1925年、マルセル・ロシャス(Marcel Rochas,1902-1955)がパリにて創業。ストロングショルダー(型を強調したデザイン)がブランドのアイコンとなった。その他、フェミニンなデザインも特徴的で、カラフルな色使い、リボンやチュールなどの装飾、シープスキンを利用したコレクションが目だった。
マルセル・ロシャスは革新的なアイデアでオートクチュールをリードしたデザイナーだった。ポケットつきのスカート、七分丈(2/3丈)のコートなどなどを提案した。オートクチュールの中では、クリスチャン ディオールのニュールックやエルザ スキャパレリのショルダーデザインなど時代を代表するデザイナーと比較された。
1987年、化粧品企業のウエラが、ロシャスを買収。この影響を受けてロシャスの事業の中心が、フレグランス分野に傾く。89年、ジバンシィ、クロエでキャリアを積んだピーター・オブライエン(Peter O'Brien)がデザイナーに就任。
2002年、オリヴィエ ティスケンスがアーティスティック・ディレクターに就任。天才と呼ばれていたティスケンスは若干25歳だった。ティスケンスのデザインは、エレガントなシルエット、美しい色使いで、多くのジャーナリストから絶賛される。さらに、ニコール・キッドマン、ジェニファー・ロペスなど多くのセレブリティにも支持されたが、ロシャスの経営としては赤字が続いた。
2003年、P&Gがウエラを買収し、ロシャスも自動的にP&Gの傘下となる。2006年、P&Gが赤字続きの経営問題を理由にファッション部門を閉鎖。(これによりティスケンスは二ナリッチのデザイナーに就任)
2008年、P&GはGibo Co. SpA(オンワード傘下のイタリアのメーカー)とライセンス契約を結び、アパレルの展開を再開することを発表。クリエイティブディレクターには、ヴェルサーチェ、ホルストンでキャリアを積んだデザイナー、マルコ・ザニーニ(Marco Zanini)が就任。2009秋冬に展示会形式でコレクション発表。2010春夏パリプレタポルテコレクションからランウェイに復帰。
2013年、マルコ・ザニーニが退任し、アレッサンドロ デラクア(Alessandro dell'Acqua)がロシャスのクリエイティブ・ディレクターに就任。
2020年秋冬コレクションを最後にアレッサンドロ デラクアが退任。
2021年、シャルル・ドゥ・ヴィルモラン(Charles de Vilmorin)が新クリエイティブ・ディレクターに就任。