08サーカス(08sircus)の、2023年春夏コレクションを紹介。
今季のキーワードは、「クリーン・エレガント・ヘルシー」。研ぎ澄まされたフォルムや上品な素材使い、落ち着きのある色彩を組み合わせ、静謐さとともに意志の強さも携えた、凛とした装いを提示している。
目に留まるのは、グリーンやブルーなど、寒色系の色彩をまとったピース。柔らかな光沢を携えたセージグリーンのテーラードジャケットは、立体感のある仕立てでコンフォートなシルエットに。上品さもありつつ、日常的な着やすさも兼ね備えた1着に仕上げている。同素材のハーフパンツと組み合わせた、プレイフルなコーディネートもおすすめだ。
グリーンのニットポロには、同系色のビスチェとプリーツをコーディネート。色彩を揃えることで、フォルムの緩急やプリーツの躍動を際立たせている。ゆったりとしたマリンブルーのジャカードワンピースは、細かく幾何学的に刻まれた模様によって独特の表情をプラスした。また、リュクスなドレープを描く青みがかったアイスグレーのシャツやパンツ、ミントグリーンのノースリーブドレスなども登場している。
さらに、表情豊かな柄のアイテムにも注目。ホルターネックのワンピースや、シアーな透け感のポリエステル天竺トップスには、京都の職人による“墨流し染め”を施し、マーブル模様をオン。生地のしなやかな質感と模様が相まって、繊細な雰囲気を漂わせている。大理石を思わせる有機的な模様のプリントワンピースやパンツもまた、独特の余韻を残していく。
また、フロントに大きなポケットを配したマウンテンパーカーやパンツは、籠染めによる不均一な色の濃淡が目を引く。カーキやベージュ、ブラウンなどのアースカラーがランダムに入り交じることで、偶発的なカモフラージュ柄が描き出されている。
空気を含むように緩やかなパターンメイキングが、程よく肩の力が抜けていながらも洗練された佇まいを形作っている。フロントにタックプリーツを施したシャイニーなワンピースや、ゆったりとしたオーバーシルエットに仕立てた、袖の取り外しが可能なMA-1ジャケット、裾に向かってふわりと広がるAラインのコートなど、いずれも優雅な印象を残していく。ブークレコットンを起毛させたカーディガンや、ざっくりと編みこんだサマーニットなどのニットアイテムもまた、身体にすっと馴染むようなリラクシングなフォルムが印象的だ。