ガンリュウ 2014-15年秋冬コレクション - 異素材のミックスで魅せる現代のシック

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ガンリュウ(GANRYU)が2014-15年秋冬コレクションを発表した。テーマは、「スピリチュアル・アンビエント(spiritual ambient)」。「ambient」という言葉の響きそのものが持つ雰囲気を表現したかったとデザイナーは語る。

モノトーンがベースとなったカラーパレットは、ショーの進行とともにブラックからグレー、ホワイトへと次第に明るく変化していった。単一カラーのシックなコーディネートには、明るいエクルベージュのシューズがアクセントに。アッパー部分に施されたステッチや、厚めのフラットソールなど、細部にもこだわりが見える。また、ドゴール型の帽子や、フラップポケットのついたマフラーなど、キャッチーなアクセサリーもシンプルなコーディネートにスパイスを効かせた。

素材に多く用いられたのはフリース。理由についてデザイナーは、「凝ったディティールでありながら、なるべく軽く、かつ保温性のある洋服を作りたかった」と語る。また、定番のサルエルパンツや巻きスカートに使われたのは、ウールやセルビッジデニム。軽やかなフリースに秋冬らしい重みのある異素材をミックスさせたスタイルを提案した。

今回が初となるレディースアイテムの発表も、会場を驚かせた。ボアフリースとエステルフリースを組み合わせて作るワンピースやドレスは、ボリューム感がありながら、どこか軽さも感じさせる斬新な仕上がり。「実は以前からフリースのドレスを作ってみたかった」というデザイナーの希望が叶うかたちとなった。大きな星形モチーフや、W型のスカートがインパクト大。

デザイナーは今後の展望について、「現代の自由すぎる時代はこれから少しずつ変化していくように思います。未来にはもっとルールだったり指針が必要になってくるのではないでしょうか。そういう部分をすこしずつ自分の服にも取り入れていきたいですね」と語る。常識からは逸脱せず、リアルクローズとして機能性を重視する、それでいて細かなディティールにオリジナリティーと大胆さが光った今回のコレクションは、そうしたデザイナーの意向が反映されているのかもしれない。