弘前れんが倉庫美術館は、青森県弘前市吉野町の美術館。2020年に開館。
明治・大正期に建設され、リンゴを原料とするシードルを日本で初めて大々的に生産したとされる「吉野町煉瓦倉庫」を改修し、誕生した美術館。改修建築は、国内外で活躍し、2018年には大規模な個展を開催した建築家・田根剛が手がける。
館内では、高さ約15メートルの大型展示空間などで国内外の先進的なアートを紹介するとともに、弘前や東北地域の歴史、文化に関する作品を収集・展示。また、市民が集える場としてスタジオやライブラリーを内包し、過去から現在、そして未来へと繋がる文化創造の拠点を目指す。
美術館の外観は「吉野町煉瓦倉庫」のレトロな表情を活かすように修復し、内壁の一部は既存の漆喰を剥がし赤レンガとなる。歴史を体感することができる特別な展示空間で、この場所ならではの芸術体験を提供する。尚、5つの展示室の他に、貸出用の3つのスタジオ、市民ギャラリーや無料で利用できるライブラリースペースも設けている。
2021年、国際的な建築賞「フランス国外建築賞(AFEX Grand Prix 2021)」のグランプリを受賞。コンセプトである<記憶の継承>というシンプルな建築デザイン、シードル・ゴールドの屋根、煉⽡の補修修繕の⾼度な技術などが評価された。