ムンバイで看護師をするプラバと、年下の同僚のアヌ。2⼈はルームメイトとして⼀緒に暮らしているが、職場と⾃宅を往復するだけの真⾯⽬なプラバと、何事も楽しみたい陽気なアヌの間には少し⼼の距離があった。プラバは親が決めた相⼿と結婚したが、ドイツで仕事を⾒つけた夫から、もうずっと⾳沙汰がない。アヌには密かに付き合うイスラム教徒の恋⼈がいるが、親に知られたら⼤反対されることはわかっていた。
そんな中、病院の⾷堂に勤めるパルヴァディが⾼層ビル建築のために⽴ち退きを迫られ、故郷の海辺の村へ帰ることになる。揺れる想いを抱えたプラバとアヌは、1⼈で⽣きていくというパルヴァディを村まで⾒送る旅に出る。神秘的な森や洞窟のある別世界のような村で、2⼈はそれぞれの⼈⽣を変えようと決意させる、ある出来事に遭遇する——。
映画『私たちが光と想うすべて』は、第77回カンヌ国際映画祭にてインド映画史上初となるグランプリに輝いた話題作。インドの大都市ムンバイ、そして海辺の村ラトナギリを舞台に、それぞれの人生を変えようと奮闘する女性2人の友情を描いたストーリーだ。ムンバイ⽣まれの新鋭パヤル・カパーリヤーが監督と脚本を務める。