企画展示「杉浦非水 時代をひらくデザイン」が、群馬県立近代美術館にて、2023年4月22日(土)から6月18日(日)まで開催される。島根県立石見美術館などでも開催された巡回展だ。
杉浦非水(すぎうら ひすい)は、明治期から昭和期にかけて活躍した、日本のグラフィックデザインの先駆者だ。日本の美的感覚に、アール・ヌーヴォーといった西洋の造形要素を取り入れた非水は、三越やカルピス、ヤマサ醤油などの企業から信頼を集め、数多くのデザインを手がけたのだった。
1876年愛媛に生まれた非水は、画家を志して上京し、東京美術学校日本画選科に入学。在学中、洋画家の黒田清輝がフランスから持ち帰った雑誌や写真を目にしたことを契機に、図案家としての道を歩み始めた。1908年からは、当時流行の発信地であった三越呉服店の図案部に携わり、宣伝ポスターやPR誌、商品のデザインを長年にわたって手がけている。また、図案集の出版やデザイン雑誌の刊行などを通じて、日本におけるデザイン意識の普及や教育に大きく貢献した。
企画展示「杉浦非水 時代をひらくデザイン」は、非水の生涯にわたる活動を紹介する、初の全国巡回展。ポスターや装幀、雑誌表紙、パッケージデザイン、図案集などの代表作ばかりでなく、創作の背景を窺うことができるスケッチ、写真など、初期から晩年に至る約300点を展示する。
企画展示「杉浦非水 時代をひらくデザイン」
会期:2023年4月22日(土)〜6月18日(日) 会期中に一部展示替えあり
[前期 4月22日(土)〜5月21日(日) / 後期 5月23日(火)〜6月18日(日)]
会場:群馬県立近代美術館
住所:群馬県高崎市綿貫町992-1 群馬の森公園内
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般 900円(720円)、高校・大学生 450円(360円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体割引料金
※障がい者手帳の所持者および介護者1名は無料
【問い合わせ先】
群馬県立近代美術館
TEL:027-346-5560