企画展「杉浦非水 時代をひらくデザイン」が、島根県立石見美術館にて、2021年7月3日(土)から8月30日(月)まで開催される。その後、東京、三重、福岡、静岡、群馬に巡回予定だ。
杉浦非水は、日本におけるモダンデザインの先駆者として知られている。1876年、愛媛に生まれた非水は、東京美術学校で日本画を学ぶものの、在学中にフランス帰りの洋画家・黒田清輝がもたらしたアール・ヌーヴォー様式のポスターなどに魅了され、図案家、つまり今でいうグラフィックデザイナーとして活動を開始。以後、三越呉服店などのポスターや雑誌の表紙などを手がけ、当時の日本のデザインをリードしたのだった。
企画展「杉浦非水 時代をひらくデザイン」は、日本のグラフィックデザインのパイオニア、杉浦非水の初期から晩年に至る活動を紹介する展覧会。ポスター、雑誌や書籍といった仕事に加えて、交友の画家の作品、非水が収集した資料など約300点を展示し、その全貌を探る。
1908年に三越呉服店の図案部主任となった非水は、1934年に退社するまで、同店のポスターやPR誌のデザインに携わった。三越の仕事以外にも、さまざまなポスター、雑誌の表紙、そして本の装幀を手がけている。
本展では、三越といった高級呉服から、地下鉄、そしてカルピスなどの食料品に至る非水が手がけたポスター、そして『みつこしタイムス』などの雑誌や書籍も一挙に紹介。明治・大正・昭和の生活を彩った、華やかな非水のデザインを目にすることができる。
また、非水は、1904年4月から翌年11月にかけて、島根県第二中学校(現島根県立浜田高等学校)で図画の教員を務めていた。本展では、当時の石見の海や山、人びとの暮らしの様子を伝えるスケッチブックなども展示する。
企画展「杉浦非水 時代をひらくデザイン」
会期:2021年7月3日(土)〜8月30日(月)
会場:島根県立石見美術館
住所:島根県益田市有明町5-15 島根県芸術文化センター「グラントワ」内
休館日: 火曜日
開館時間:9:30〜18:00(入館は17:30まで)
観覧料:
・企画展=一般 1,000円(800円)、大学生 600円(450円)、小中高生 300円(250円)
・企画・コレクション展セット=一般 1,150円(920円)、大学生 700円(530円)、小中高生 300円(250円)
・前売券=一般 900円(企画・コレクション展セット)
※企画展、企画・コレクション展セットの観覧料の( )内は、20名以上の団体料金
■巡回情報
・たばこと塩の博物館
会期:2021年9月11日(土)~11月14日(日)
住所:東京都墨田区横川1-16-3
・三重県立美術館
会期:2021年11月23日(火・祝)〜2022年1月30日(日)
住所:三重県津市大谷町11
・福岡県立美術館
会期:2022年4月15日(金)〜6月12日(日)
住所:福岡県福岡市中央区天神5-2-1
・静岡市美術館
会期:2022年11月19日(土)〜2023年1月29日(日)
住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー 3階
・群馬県立近代美術館
会期:2023年4月22日(土)〜6月18日(日)
住所:群馬県高崎市綿貫町992-1 群馬の森公園内
【問い合わせ先】
島根県芸術文化センター「グラントワ」代表
TEL:0856-31-1860