メグミウラ ワードローブ(MEGMIURA WARDROBE)の2023-24年秋冬コレクションが、渋谷駅西口タクシープールにて発表された。
“羽織るだけで、360度美しいコート”をコンセプトに、ジェンダーレス、エイジレス、ボディポジティブなアウターを提案しているメグミウラ ワードローブ。今季は、渋谷駅西口タクシープールを舞台に、ブランド初のフィジカルショーを開催した。
コレクションを紐解くキーワードとなるのは、「多様性」だ。ショー開始の10分前になると、サラリーマンやギャルの女子高生、ミュージシャン、買い物帰りの主婦、スケートボーダーなど、様々な職業の人に扮したエキストラが現れ、会場はさながら渋谷の街のようなムードに。また、ランウェイショー本番にも、人種や性別、体型、年齢の異なるモデルたちが次々に登場。カラフルなアウターを纏い、自由でプレイフルな世界観を構築した。
特徴的なのは、生地をたっぷりと使ったオーバーサイズのシルエット。すっぽりと身体を覆うようなポンチョコートをはじめ、袖周りにふっくらと空気を含ませたパフスリーブのブルゾン、裾に向かって緩やかに広がっていくAラインのステンカラーコートなど、年齢・性別・体型を問わず羽織ることができるリラクシングなフォルムのピースが散見された。
ゆったりとしたシルエットや、ボンディングの手法による立体的な表現など、ブランドの核となる部分はそのままに、今季は素材使いでアイテムに幅を持たせているのが新鮮。温かみのあるモヘアやラメ糸を織り交ぜたツイード、マットな質感のスエードなどを用いて、秋冬らしい重厚感をプラスしている。
アウターにアウターを重ねた、遊び心のあるレイヤードスタイルにも注目したい。たとえば、瑞々しいブルーのスタンドカラーコートには、それとは対照的に襟を大きく開いたショート丈のコートをオン。首周りのデザインが異なるアイテムを自由に組み合わせることで、プレイフルな表情を引き立たせている。
刺繍ポケットと、ダッフルコートのトグルボタンを思わせるフロントのデザインは、“メグミウラ ワードローブらしさ”を強調するアイコニックなディテール。これらブランドのシグネチャーは、ベーシックなトレンチコートやパンキッシュなレザーベスト、ダブルブレストのロングコートなどありとあらゆるアウターに施され、コレクション全体に個性的なアクセントを付与していた。