左)KATHARINE KIDD、右)The BOHEMIAN SOCIETY
「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京」の一環として、2014年3月17日(月)に渋谷・ヒカリエでロサンゼルス ファッション カウンシルが開催された。これは、注目のロサンゼルスの7つのブランドを紹介する初めての試みで、日本と関わりの深いブランドも登場した。
■TOGETHER
ベネディクトとリン、2人のデザイナーが手がけるブランド。フォトグラファー兼デザイナーであるベネディクトが撮ったカリフォルニアの景色を服にプリント。それ自体が1つの美しくて明るい風景写真になっているアイテムは、すべて地球に優しく、ペットボトルを再利用したもので作られており、カリフォルニアの自然を愛する同ブランドらしい服作りの姿勢を感じる。
■Bijou Van Ness
全て手作業で作られている帽子のブランド。デザイナー、Rehn Dudukgianが手がける同ブランドのハットは、20世紀のヨーロッパのヴィンテージハットからインスピレーションを受けている。シルクやヴィンテージのブローチなどで飾られたハットは往年のハリウッドのスター女優を思わせるス、ラグジュアリーでシックなタイルのものが揃う。
■LINDEN
面白い素材で服作りをしていたのブランドはLINDEN。なんと魚の皮を使った斬新な素材を使用。ウロコがそのまま用いられた魚レザーということもあってか、レザーなのに洗濯が可能だ。また、レザー以外の伸縮性のある素材には、ペットボトルを再利用したものを使うことで、さらに持続性に配慮したエコな素材のアイテムに仕上がっている。
■STELLA PROSEYN
日本のファブリックを使ったジャケットやパンツなどのアイテムを展開。日本産の生地は手触りも柔らかく、着ていて気持ちのよい服になっている。チェックの入ったジャケットとパンツをはじめとしたカリフォルニアの緩い雰囲気を纏ったアイテムは見た目も着心地も軽やかだ。
■KATHARINE KIDD
ファーやレザーにすべてフェイク素材を用い、環境に配慮。リア・ミシェルやヴァネッサ・ハジェンスなど、ロサンゼルスのセレブリティも愛用している。そんな同ブランドの2014年秋のドレスやスカートは美しく、明るい模様が入り、華やかな印象を与える。ドレスには花柄やオーロラからインスピレーションを受けた模様に蝶がプリントされたものなど、色鮮やかにそろい、セレブのパーティースタイルを思わせる上質なスタイルとなっている。
■ROSE LA GRUA
デニム、ウール、リネンを中心とした生地をユニークなアイテムに用いた。朝も夜も、ハイファッションな場所、ダウンタウンのストリート、どんな状況でも快適に、その場所に合ったスタイルで楽しめるように作られている。パンツは膝下にボタンがついており、丈の長さが調節可能。その他コートやドレスは、ボタンや帯のようなリボンの止め方や結び方次第で表情が変わり、自分が一番快適でいられるスタイルに変身させることができるという、見た目も一風変わったキュートで凝ったデザインになっている。
■The BOHEMIAN SOCIETY
世界の終わり、ジェンダーのない世界をイメージして作られ、ユニセックスのものも展示。デザイナー本人が“着られるアート”と呼ぶアイテムたちは、全て手作業によるもので、“Wild at Heart”をテーマに、レザージャケットなどのアイテムを多く展開した。中には日本の着物の素材を用いたものや、絞りの技術を使ったもの、デザイナーの名前が印鑑のデザインとなってスタンプされたものなど、日本でデザインされて、ロサンゼルスで作られたアイテムも見られる。また、第2次世界大戦で使われたパラシュートを素材として使う面白い試みも。ダフトパンクのビデオに使われるなどセレブリティにも愛されている。