ポルトガル、リスボンのアルカンタラ港を出発し、世界中を航海してきた木造船(帆船)「サグレス(Sagres)号」。世界で一番美しいといわれている船が日本との修好150周年を記念し、ポルトガルの家具を乗せ日本にやってきた！

この日本とポルトガルにとって記念すべき2010年、ポルトガルインテリアの代表的な約20ブランドが参加し展示会「PORTUGUESE FURNITURE EXHIBITION」が7月27日‐29日の期間、六本木ヒルズ ヒルズカフェにて開催された。

種子島の鉄砲伝来から450年以上、修好150年という長い歴史があるにも関らず、「ポルトガルブランド」というと日本ではまだまだ控えめな印象。それでも欧州の中でポルトガルはシューズ、アパレルなど一流ブランドのOEMを手がけ、歴史をさかのぼれば世界で活躍した大航海時代から残されている伝統、技術など、ものづくりは高く評価されている。そんなもの作りに定評のあるポルトガルであるが、近年は「技術を活かしてよりオリジナリティの強いデザインを世界に発信しよう」という流れになっているという。

今回はそんなポルトガル発のインテリアブランドのコレクションをご紹介。伝統的な手法を取り入れつつ、モダンなデザインに落とし込んだ職人の技術がキラリと光るプロダクトばかり。

(左)ハンドル アンド ベビーハンドル (右)ピアノズ ペーパー

TemaHome社の手がける「ハンドル アンド ベビーハンドル」。ミラノの展示会にて、パーフェクトスキンというコンセプトのためにデザインされたこのプロダクトは、100％ハンドメイド、スプルース材を構造に、仕上げに布地を施したもの。さわり心地がとても良い。このプロダクトは MoMA Design Storeでも取り扱われている。

HESTIA社の手がける「ピアノズ ペーパー」。ポルトガルの木材技巧マスターによる、知識や伝統、歴史的な背景、文化から生まれた結集。選び抜かれたアフリカ産の木材が使用されている。

リップスティック アームチェアー

その他にもスワロフスキー・エレメントをあしらい、光沢感が美しいネオクラッシックスタイルの棚や、ローマ法王のためにデザインされた椅子、スチールを研磨加工しラグジュアリーな雰囲気を持つコンソールなど、ポルトガルの伝統とモダンデザインを融合したスタイルが印象的な展示会となった。