ノワール ケイ ニノミヤ(noir kei ninomiya)の2024年春夏コレクションが2023年9月30日(土)にフランス・パリで発表された。
防具の一種である鎖帷子(くさりかたびら)を思わせる、ミステリアスなルックからスタートした今シーズン。ボトムスには、トップスのハードな印象を引き立てるように、ボリューミーでソフトなチュールスカートを合わせている。続くルックでもレザーベストと花々が咲き誇っているようなスカートを合わせ、コントラストを効かせた。
シアーなドレスは、素材が持つやわらかさを守るように、クリップ多用したドレスやサスペンダーを重ねてるのが印象的。ブランドの定番アイテムであるハーネスは、ここ数シーズンはボリューミーでインパクトのあるものを提案してきたが、今季はサスペンダーを再構築したようなシンプルなものが展開される。
ショー中盤には、溢れれんばかりのフリルを配したルックが登場。よく見るとフリルが付いた帯の中央にはボタンが付いており、シャツの前立てを幾重にも重ねているよう。ハリのあるホワイトのフリルに、シアーなブラックのフリルを差し込むことで、アクティブなムードをよりいっそう加速させているようにも思われる。
ショーのラストは、造形美を感じるアートのようなピースを披露。ふわふわとした小花を咲かせるかすみ草でできたようなドレスから、タンポポの綿毛がそのまま服になったような可憐な表情のドレスまで、生命が宿っているかと思わせるほど瑞々しく繊細な佇まいのルックによって観客を魅了した。