村上春樹原作の長編アニメーション映画『めくらやなぎと眠る女』が、2024年7月26日(金)にユーロスペース他にて劇場公開される。
音楽家でアニメーション作家のピエール・フォルデスが手掛ける映画『めくらやなぎと眠る女』は、村上春樹による6つの短編(「かえるくん、東京を救う」、「バースデイ・ガール」、「かいつぶり」、「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「UFOが釧路に降りる」、「めくらやなぎと、眠る女」)を原作に、1本の長編作品としてまとめた作品。
村上作品を原作にした映画は、近年では濱口竜介監督による『ドライブ・マイ・カー』や、イ・チャンドン監督による『バーニング』などが知られるが、アニメーション映画化されるのは今回が初となる。
監督のピエール・フォルデスが脚本と音楽も同時に手がけた本作では、上述した6本の物語とキャラクターたちを絡み合わせつつ、長編アニメーションに翻案。アニメーションは実写撮影をベースにした「ライブ・アニメーション」と呼ばれる制作技法で作られており、2Dと3Dが融合した独特のタッチで、村上作品の摩訶不思議かつ生々しいリアリティを表現している。
2011年の東京。東日本大震災から5日後、刻々と被害を伝えるテレビのニュースを見続けたキョウコは、置き手紙をのこして小村の元から姿を消した。妻の突然の失踪に呆然とする小村は、図らずも中身の知れない小箱を女性に届けるために北海道へと向かうことになる。
同じ頃のある晩、小村の同僚の片桐が家に帰ると、そこには2メートルもの巨大な「かえるくん」が彼を待ち受けていた。かえるくんは迫りくる次の地震から東京を救うため、こともあろうに控えめで臆病な片桐に助けを求めるのだった。めくらやなぎ、巨大なミミズ、謎の小箱、どこまでも続く暗い廊下。大地震の余波は遠い記憶や夢へと姿を変えて、小村とキョウコ、そして片桐の心に忍び込む。人生に行き詰まった彼らは本当の自分を取り戻すことができるのだろうか...。
【作品詳細】
映画『めくらやなぎと眠る女』
日本公開時期:2024年7月26日(金)
監督・脚本:ピエール・フォルデス
原作:村上春樹(「かえるくん、東京を救う」、「バースデイ・ガール」、「かいつぶり」、「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「UFOが釧路に降りる」、「めくらやなぎと、眠る女」)
声の出演:ライアン・ボンマリート、ショシャーナ・ビルダー、マルセロ・アロヨ、スコット・ハンフリー、アーサー・ホールデン、ピエール・フォルデス
2022/109分/フランス、ルクセンブルク、カナダ、オランダ合作
原題:「Saules Aveugles, Femme Endormie」/英語題:「Blind Willow, Sleeping Woman」