3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)の2024年プレフォールコレクションが発表された。
2024年春夏コレクションのシーズンテーマである“ニューヨークのタペストリーとラブストーリー”を、さらに進化させた今季の3.1 フィリップ リム。ワークウェアやテーラリングといったユニフォームを解体し、緩めることで、ドレスとアンドレスの境界線を曖昧に。エレガントながらも遊びのあるくつろいだ雰囲気に引き寄せた。
たとえば、伝統的なシルエットを思わせるテーラリングは、抜け感のあるリネンのメランジで再構築。トラウザーはバミューダショーツ、オックスフォードシャツはノータックスタイルへと変身し、よりリラクシングなムードへと進化を遂げた。あえて足元は女性らしいバレエシューズを合わせて、トムボーイさとフェミニンさが絶妙に融合するニューヨークスタイルを叶えている。
異素材ドッキングや、アシンメトリーなシルエットによる遊びも、今季を語る上で欠かせないポイントだ。クラシックなブレザーには、ウォッシュドデニムを貼りつけ、ボトムスにも大胆にスリットの入ったデニムスカートをコーディネート。シルエットはレディライクなまま、グランジなエッセンスをミックスしているのがユニークだ。
ベージュやカーキ、ブラックといったベーシックなカラーリングの中でひときわ存在感を放つ、ピンクのニットワンピース。美しいシルエットを演出するノットやセンシュアルなレース、サイドに切り込んだスリットといったディテールが、ロマンティックさを加速させる。
“ぼやけたマリーゴールド”を配したワンピースやシャツもお目見えする。絵の具がにじむようにみずみずしいタッチで描かれた花々は、その甘美なイメージに反して、カーキやオレンジブラウンの渋い色味をセレクト。シワ加工を配した生地感や、スタッズを配したブラックの小物も、不愛想でクールな雰囲気をプラスする。