アニメ映画『花緑青が明ける日に』が2025年に全国で公開される。日本画家・アニメーション作家の四宮義俊が監督を務め、萩原利久・古川琴音がW主演。
アニメ映画『花緑青が明ける日に』の舞台は、土地立ち退きの強制執行が迫る創業330年の花火工場・帯刀煙火店。そこで育った若者たちと、幻の花火「シュハリ」をめぐる2日間の物語が描かれる。ばらばらの道を歩んでいた2人の若者が、行政による立ち退きが明日に迫る帯刀煙火店にて再会。2人は残された2日間の中で、驚きの計画を立てるのだった。
時代の流れに翻弄されながらも、未来を見据えて自分たちの選択をつかみとっていく若者たちの姿を映す、新たな青春映画となっている。
物語のカギを握るのは、タイトルにもなっている「花緑青(はなろくしょう)」。かつて花火の材料に使われていた緑色の顔料で、燃やすと美しい青色になる。毒性を含むため、現在はほとんど使用されなくなった「花緑青」が幻の花火「シュハリ」とどう関係しているのかに注目だ。
映画『花緑青が明ける日に』の監督・脚本を務めるのは、日本画家としての絵画の制作のほか、立体や映像など多彩な創作活動を展開している四宮義俊。新海誠の映画『君の名は。』や片渕須直の映画『この世界の片隅に』などのアニメーション作品に参加した経歴を持つほか、CMやミュージックビデオも手掛けるなど幅広く活動している。
『花緑青が明ける日に』は、そんな四宮にとって初となる長編アニメーション監督作だ。本作を手掛けるきっかけとなったのは、自身の子が雑木林の隙間から見えたソーラーパネルを“海”のように捉えたという出来事だったという。爽やかな感動を呼ぶオリジナルのストーリーに加え、日本家屋を花火工場に改築した「帯刀煙火店」の外観や月光に包まれた夜の海といった映像美が見所となっている。
映画『花緑青が明ける日に』にてW主演を務めるのは、ともにアニメ声優には初挑戦となる萩原利久と古川琴音。NHK連続テレビ小説「おむすび」に出演する他、『世界征服やめた』『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』などの主演作が2025年に公開されるなど活躍を見せる萩原利久が、花火工場の次男・帯刀敬太郎役を演じる。一方、『言えない秘密』『Cloud クラウド』など、話題作にて存在感を放つ古川琴音は、敬太郎の幼馴染・式森カオル役を演じる。
主人公・帯刀敬太郎…萩原利久
老舗の花火工場「帯刀煙火店」の次男。立ち退きを迫られる中、4年間にわたって工場に立てこもり、失踪した父親に代わって幻の花火と呼ばれる「シュハリ」を完成させるため、花火作りに没頭している。
主人公・式森カオル…古川琴音
敬太郎の幼馴染。過去に起きたある事件をきっかけに地元を離れ、東京に暮らしている。工場立ち退きの前日に帰省し、敬太郎と4年ぶりに再会する。
帯刀千太郎…入野自由
愛称は「チッチ」。敬太郎の兄であり、古川演じるカオルの幼馴染。幻の花火を追い求めて奮闘する敬太郎や地元を離れて東京で将来への道を模索しているカオルとは異なり、地元の市役所に勤めるお堅い役どころ。しかし、敬太郎とカオルの花火への情熱に徐々に影響されてゆく。
帯刀榮太郎…岡部たかし
敬太郎の父親。花火職人として帯刀煙火店を率いたが、今は消息不明。榮太郎が残した言葉や資材、考え方は時を超えて敬太郎やカオルの運命を大きく変えていくことに……。
また、映画『花緑青が明ける日に』はフランスのアニメーションスタジオ「Miyu プロダクション(Miyu Productions)」とアスミック・エースが共同で制作したもの。アニメーション制作を担うのは、高坂希太郎やモリ・マサらを擁するスタジオアウトリガーだ。さらに、ハチの楽曲「砂の惑星 / feat.初音ミク」や、ヨルシカの楽曲「準透明少年」などのミュージックビデオを制作してきた、うつしたがキャラクターデザインを担当する。
なお、映画『花緑青が明ける日に』は、第77回カンヌ国際映画祭「Animation Day」のアヌシー・アニメーションショーケースに選出されている。