岸谷…水上恒司
朔也の過去を知る幼なじみ。朔也にリアル・アバターの仕事やAI で人を再現できる技術があることを紹介する。世話焼きな性格で、何かと朔也を気にかけている。三好に対し朔也の過去のトラブルに関わっていた張本人ではないかと疑惑の目を向ける。
イフィー…仲野太賀
世界的に有名なアバターデザイナー。常に明るく振る舞っているが、事故で身体が不自由になった自分とは違い、自身の身体を丸ごと依頼主に貸し出す仕事をしている朔也を羨ましく思っている。ある出来事を機に、最初は朔也、その後三好にも興味を抱く。
若松…田中泯
リアル・アバターの仕事を始めた朔也の依頼人。朔也の母と同じく自由死を選択し、最期の願いを朔也に託す。
野崎将人…妻夫木聡
ヴァーチャル・フィギュアの開発を行う技術者。朔也の依頼を受け、母のヴァーチャル・フィギュアを制作する。著しく進化するテクノロジーを駆使しビジネスにしたことで、娘と2人で裕福な生活を送る。
中尾…綾野剛
野崎によって生み出されたヴァーチャル・フィギュア。朔也にヴァーチャル・フィギュアの「心」について語る。
AI...窪田正孝(声)
リアル・アバターたちを管理する“AI”。時代の変化にさまよう朔也(池松壮亮)に新時代の無慈悲な一面を突きつける。
工場で働く朔也は、仕事中、同居する母から電話が入り「帰ったら大切な話をしたい」と告げられる。帰宅を急ぐ朔也は、途中に豪雨で氾濫する川べりに母が立っているのを目撃。助けようと飛び込むも重傷を負い、1年もの間、昏睡状態に陥ってしまう。目が覚めたとき母は亡くなっていて、生前“自由死”選択していたと聞かされる。また、ロボット化の波で勤務先は閉鎖。朔也は、唯一の家族を失くし、激変した世界に戸惑いながらも幼なじみの岸谷の紹介で「リアル・アバター」の仕事を始める。
そんななか、仮想空間上に任意の“人間”を作る「ヴァーチャル・フィギュア(VF)」という技術を知った朔也は、開発者の野崎に母の制作を依頼。「母は何を伝えたかったのか?どうして死を望んでいたのか?」、その答えを探るべく、母の親友だったという三好に接触。台風被害で避難所生活中の三好に手を差し伸べた朔也は、三好とヴァーチャル・フィギュアの母との奇妙な共同生活を送ることに。朔也が知ることになる、母の本心とは。三好だけが知る母の秘密とは。
その先に浮かび上がるのは、時代が進んでも完全には理解できない人の心の本質そのものだった。
【作品詳細】
映画『本心』
公開日:2024年11月8日(金)
監督・脚本:石井裕也
出演:池松壮亮、三吉彩花、水上恒司、仲野太賀、田中泯、綾野剛、妻夫木聡、田中裕子、窪田正孝
原作:平野啓一郎「本心」(文春文庫 / コルク)
音楽:Inyoung Park 河野丈洋