展覧会「カナレットとヴェネツィアの輝き」が、東京・新宿のSOMPO美術館にて、2024年10月12日(土)から12月28日(土)まで開催される。静岡県立美術館などでも開催される巡回展だ。
都市の景観を精密に描く「ヴェドゥータ(景観画)」を確立した、18世紀イタリアの画家、カナレット。生地ヴェネツィアの整然とした街並み、輝く水面、華やかな祝祭を描きだしたカナレットのヴェドゥータは、当時イタリアを訪れたイギリス人の上流階級などによって旅の土産として求められ、大きな人気を博することになった。
静岡や東京などを巡回する「カナレットとヴェネツィアの輝き」展は、ヴェドゥータの巨匠カナレットの全貌を紹介する、日本初の展覧会。スコットランド国立美術館といったイギリスのコレクションを中心に、油彩画、素描、版画など、約60点の作品を紹介する。
カナレットがヴェドゥータを描き始めたのは、1719年頃からとされる。当初は光と影の効果を重視した描写であったものの、次第に、澄んだ空、定型的な水の波紋、そして堅固に描かれた建物といった画風が確立。その作品は、水の都・ヴェネツィアの典型的なイメージを定着させるほどに人気を集めたのであった。本展では、《カナル・グランデのレガッタ》や《昇天祭、モーロ河岸のブチントーロ》など、カナレットによるヴェドゥータの数々を目にすることができる。
また、ヴェドゥータの伝統を継承し、ヴェネツィアの新たなイメージを作りだした19世紀の画家にも着目。19世紀後半には、カナレットが定着させたヴェネツィアの典型的な景観が描かれる一方、大気や光に対する感覚、あるいは風俗的な要素を取り入れた作品も現れるようになる。会場では、ウジェーヌ・ブーダンの《カナル・グランデ、ヴェネツィア》や、クロード・モネの《パラッツォ・ダーリオ、ヴェネツィア》など、近代的な感覚のもとで生みだされたヴェネツィア像を紹介する。
展覧会「カナレットとヴェネツィアの輝き」
会期:2024年10月12日(土)〜12月28日(土)
会場:SOMPO美術館
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1
開館時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで)
※入場はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(10月14日(月・祝)、11月4日(月・振)は開館)
観覧料:一般 1,800円(1,700円)、大学生 1,200円(1,100円)、高校生以下 無料
※日時指定予約が可能
※( )内は事前購入券
※チケットは8月7日(水)より、公式電子チケット「アソビュー!」、イープラス、ローソンチケット(Lコード 33414)、チケットぴあ(Pコード 994-930)などで販売
※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の提示者本人および介助者1名は無料、被爆者健康手帳の提示者本人は無料
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)