「(仮称)大阪マルビル建替プロジェクト」により、商業施設やホテルなどを備えた新複合施設が大阪・梅田に誕生。開業は2030年を予定している。
1976年に建てられた大阪マルビルは、日本初の円筒形超高層ビルとして誕生し、長らく親しまれてきた大阪・梅田のランドマーク。開業当時より話題性のある商業施設が出店するなど、梅田の情報発信拠点にもなっていた。創業時より屋上に設置されていた「回る電光掲示板」も特徴で、一時撤去されていたものの2005年に再び復活した新型電光掲示板では、天気予報、時刻、気温、地震、津波などの情報発信を行っていた。
そんな大阪マルビルが、老朽化などに伴い解体・建替へ。「(仮称)大阪マルビル建替プロジェクト」を本格始動させ、ホテルや展望スペース、ミュージアム、コンサートホール・舞台、商業施設、オフィスなど多種多様な施設が一堂に会した、超高層の新ランドマークに生まれ変わる。
ホテルはラグジュアリーホテルと都市型ホテルの2種類を誘致し、総客室数約280室を計画。コンサートホール・舞台は、クラシックコンサートをメインに多目的の芸術体験を叶える場に。舞台・客席の規模を変更できる設備を採用する。また、商業施設は、大阪マルビルの元来の雰囲気を受け継ぐような空間となり、大阪マルビルと親和性のある店舗を誘致していく。
なお、大阪マルビルの特徴的な円筒形状は継承して新設。ガラスカーテンウォールで構成して、建物をまるで大樹のような円筒形状に仕上げる。外装には大樹の枝葉をイメージして、植物の巻き付く緑化ルーバーを計画。地上には、木陰に見立てた半屋外の屋根下空間ピロティを設置する。
加えて、「回る電光掲示板」も継承に向けて検討している。建物の最上部は、うめきたを含む大阪駅周辺からもしっかりと見通すことのできるようなデザインの検討を進めている。
さらに、ピロティと連続する球体アトリウムを新設し、地下街「ディアモール大阪」と連結させ、エリア周辺をスムーズに回遊できるように整備する。映像を360度投影できるLEDディスプレイの球体デジタルアトリウムとなる見通しで、ダイナミックな空間に。建物内の地下2階から地上4階にかけてを貫通する形で球体アトリウムが形成され、地下と地上を結ぶ結節点となる。
【詳細】
(仮称)大阪マルビル建替プロジェクト
開業年月日:2030年(予定)
建物工期:2025年冬~2030年(予定)
住所:大阪府大阪市北区梅田1-9-20
ホテル客室数:約280室
構成:展望スペース、ミュージアム、ホテル、イノベーションオフィス、コンサートホール・舞台、商業施設など
テナント数:未定
敷地面積:約3,246㎡
延べ面積:約74,000㎡
階数:地下4階 地上40階
高さ:約192m
※掲載内容は今後変更となる場合あり。