ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)が、2015年春夏コレクションを2014年9月20日(土)にミラノで発表した。
透き通る海、浜辺で寝ころぶ男女、地層の見える岩肌……。オスカー受賞者、パオロ・ソレンティーノ監督によるショートフィルムが映し出され、ミステリアスな自然の情景が広がる。コレクションのタイトルは「SAND」。
あらゆる手法で表現した「地層」のようなモチーフは、多くのコレクションピースに見られた。細やかにティアードした、アースカラーのシースルーは、ベージュのタンクトップドレスのバックから胸元にかけてふんわりと生地を重ねたり、プリンセスラインのドレスに用いたりと、荒々しい自然を幻想的に魅せる。また波打つような模様は、膝下もしくはロング丈のスカート、リュクスなイージーパンツに使用され、軽やかにランウェイを彩る。
着こなしで注目したいのは、透け感のあるジョーゼットパンツを取り入れたレイヤードスタイルだ。アシンメトリーなオフショルダートップス、構築的なスカートと一緒にコーディネートしたり、ショートパンツの下に履いたり、グラマラスなパーティドレスに合わせたりと、ワードローブに洗練されたエキゾティシズムを香らせた。
ブランドらしい装いも今季のテーマ性を含んでおり、ナチュラルな色味のテーラードジャケット、ノーカラージャケット、ゆるやかなプリーツを効かせたテーパードパンツなどが登場。また足元はエンポリオ アルマーニ同様、ほとんどがフラットで展開され、トラッドなレースアップシューズ、煌めくスリッポン、ブーツのようなトングサンダル、ポインテッドトゥのストラップシューズなどが揃う。
ラストは、輝くヘッドアクセサリーの身に着け、眩いベールをまとったクレオパトラのようなモデルが、俯きながらランウェイをゆっくりと歩きショーを締めくくった。