エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)が、2014年9月21日(土)にミラノのセルベッローニ館で2015年春夏コレクションを発表した。
今季は、70年代のミュージックポスターにインスパイアされたプリントやパターンで、サイケデリックなバイブを表現している。それでも優美なエレガンスは保たれおり、タイダイはシフォンで柔らかに彩られていたり、スエードのコートにはプッチのフローラル柄が咲いていたりと、あくまで華やかでフェミニン。
マキシドレスや、ブーツカットパンツ、フリンジポンチョ……。コレクションが、ヒッピーやボヘミアンテイストで構成されているのは明らかだ。そこに色鮮やかな花々をクロシェや刺繍で咲かせたり、カットアウトで模様を象ったりと、繊細なディテールへの工夫が凝らされた。
パレットは、マンゴーオレンジ、ピーチピンク、ライトグリーン、ポピーレッドといったフレッシュな色味が豊富に使用される。オレンジ色のセットアップなど、度々見られるテーラードルックは、シャープなシルエットに鮮やかな色味が冴えわたる。とびきり大きなラウンド型サングラスを合わせれば、たちまち70'sな表情に。
イブニングスタイルは、カジュアルとフォーマルの要素をミックスさせながら、軽やかなルックを完成させる。シフォンをたっぷりと用いたマキシドレスは、スイムウェアと一体化していているものや、ホルターネックがメタルのネックレスになっているものなど、個性豊かな顔ぶれ。裾を手にもち、空気を孕ませながら歩くモデルたちの姿は、優雅な清々しさに溢れていた。