アンダーカバー(UNDERCOVER)の2025年秋冬メンズコレクションが発表された。
今季のアンダーカバーの着想源となったのが、1970〜80年代におけるドイツやフランスの電子音楽系ロックバンド、ファウスト(Faust)、エルドン(Heldon)、ディーター・メビウス(Dieter Moebius)、コンラッド・シュニッツラー(Conrad Schnitzler)などに着想。ロックと電子音楽の融合を試みたこれらのバンドに目を向けつつ、その退廃性と知性を、架空の民族性と融合したコレクションを展開する。
電子音楽的なロックを思わせる冷ややかなムードは、研ぎ澄まされた佇まいのウェアに見ることができる。テーラードジャケットやチェスターコートは、セットインショルダーと直線的なシルエットにより、シャープな雰囲気に。また、フード付きコートやブルゾンなども、オールブラックでまとめることで、クールな雰囲気にまとめた。
一方、フォークロア感とストリート感を漂わせる雰囲気も色濃く漂う。異なるチェックを組み合わせたフロントジップブルゾンをはじめ、ジャケットやコート、パンツなどには、温かみあるチェック柄を多用するほか、ダッフルコートは襟をチェック柄で切り替え。縮絨をかけたジャケットも用意するなど、ヴィンテージ感に富んだムードを漂わせている。
また、今季は、人間と動物を融合させたような空想的な生物を描く、スペイン・バルセロナ出身のアーティスト、ジョセップ・バケのアートワークも採用。ボリューム感あるダウンジャケットやマウンテンパーカーといったメンズのベーシックウェアを、存在感あるプリントで彩った。