セブンバイセブン(SEVEN BY SEVEN)の2025年春夏コレクションを紹介。
コレクションを見渡していくと、ワードローブのアクセントとしてセブンバイセブンのルーツでもあるサンフランシスコの風景やロゴが差し込まれている。象徴的なのは、サンフランシスコの風景を全面にプリントしたシルクシャツやパンツだ。製品に仕立ててからプリントを施しているため、風景のダイナミックさを生かした仕上がりとなっている。奥行きのあるモノクロ写真に、シルク特有のドレープが相まって独特の表情を生み出している。
また、キャンバスバッグにはサンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジをハンドペイントで描き、ヴィンテージ感あふれる風合いに。サンフランシスコの文字とユニフォーム風ロゴを配したメッシュトップスは、一見アクティブな佇まいながら実はニットトップス。細かい編み目で表現されたメッシュがしなやかさを生み出し、キャッチーさと上品さを兼ね備えた1着に仕上げている。サンフランシスコの自由さや大らかな空気感を軸にしつつ、セブンバイセブンらしい遊び心や細かな技巧を落としこんだアイテムが揃う。
全体的に落ち着いたトーンのカラーが採用されており、そこに素材の特性や加工が加わることでより一層着用した時の肌なじみの良さや親しみやすさを増しているのが印象的だ。たとえば、シルクナイロンのブルゾンやトレーニングパンツ、ミリタリーコートは、ワッシャー加工を施し洗いをかけることで柔らかく細かいシワを刻んだ風合いに。シルクやナイロン特有の艶やかさに陰影が加わり、程よく力の抜けた表情を見せている。
また、レザーブルゾンやジップアップフーディー、パンツには、染色を施してから擦れさせることで、ところどころ褪せたような風合いをあえて表現。時間の経過とともに風化していったかのような、味のある質感を生み出している。
リネンデニムに抜染を施すことでチェック柄を浮かび上がらせたコートやシャツは、自然な色の濃淡が魅力。重なり合うチェックのラインと地の色味が地続きになっており、織りやプリントとはまた異なる深みを生み出しているのが印象的だ。
春夏のスタイリングに軽快さをもたらすアイテムとして、シャツやショートパンツといった軽やかなアイテムのバリエーションが充実している。ネイビーやボルドーカラーのシアサッカーシャツは、ふんわりとした感触と程よい透け感が上品な仕上がり。ウォーミングなオレンジ色の半袖シャツや細かいチェック柄のハーフジップシャツもまた、さらりと着られる1着だ。ショートパンツは膝の出るコンパクトな丈がアイキャッチ。ワークテイストのブルゾンやカバーオールなどタフなアウターと組み合わせた、抜け感のあるコーディネートを提案している。