パリ・ファッション・ウィークにて発表された、アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)の2011年春夏コレクション。
白と黒のモノトーンのみで構成されたコレクションのテーマは「フェンシングのシックな解釈」。フェンシングの剣で裁いたようなカッティングにより、シャープなエレガンスと彫刻的な要素を併せ持ったシルエットが誕生した。
ジャケットの上で交差するベルト、キルティング素材、ハイネックのディテール、シンプルなショートブーツといったフェンシングのユニフォームのディテールを取り入れたアイテム達は、プロテクション(防御)という概念によって女性の身体を包み込んでいる。一方で、片腕だけ露になったジャケットや、背中の開いたドレスには、自由と抑制というふたつの相反する要素が共存し、タフで現代的な女性像の中にアン ドゥムスメステールならではのセクシーなロックテイストが光っていた。