サルヴァトーレ フェラガモ(Salvatore Ferragamo)が、2015-16年秋冬コレクションを京都・将軍塚青龍殿で披露。2015年4月15日(水)に実施された、京都とフィレンツェとの姉妹都市提携50周年記念イベントの1つとして発表された。
ショーは、メンズとウィメンズのアイテムを合わせて展開。ウィメンズは、都会的でありながら、細部にわたって神経を巡らせた繊細なアイテムが揃う。マフラーとポンチョをドッキングさせたようなトップスは、秋冬らしく温かなニットで表現。着物の振袖を想起させるほど、贅沢に生地を使用し、ウォーキングに合わせてゆらゆらと揺れる。またチューリップ形の膝丈スカート、プリーツスカートも数多く登場し、上品でフェミニンなスタイルを描いていた。
そこに加えたのは、ビビットカラーのアクセント。ダブルフェイスを採用し、内側からポップなピンクを添えたり、スカートやコートに並べた丸いボタンで、エネルギッシュなレッドやイエローをプラスしたりと、随所に遊び心を散りばめていく。またラインでピリッと引き締めるのもムードのようで、首元や袖口にカラーラインを配し、よりモダンにブラッシュアップ。
また本イベントを祝うような、華やかな模様もポイントの1つ。ノースリーブドレスやボウタイ付きブラウスを彩る花柄や、金や銀が覗く千代紙のような模様などが展開。ニットやウールといった温かみのある素材に、肌がうっすらと見える透け感のあるファブリックを差し込み、センシュアルな魅力を与えていた。
メンズでも、積極的に華やかなアイテムを採用。鳥や植物が描かれた、レザージャケットやクルーネックニット、ロングコートが揃った。また大きな四角を並べたチェック模様もランウェイを彩り、ファーを交えたショート丈ジャケットやPコート、トレンチコートなどが登場した。
最後に、ブランドらしい小物使いを紹介したい。首を包み込むようなボリューム感のあるストール、旅行カバンのようなビッグバッグ、カラーグラデーションが美しいレースアップシューズなどがラインナップ。それらは、コーディネートのポイントとなるだけでなく、装いとマッチし、観る者の心をより掴んでいった。
イタリアの老舗ブランドと古都・京都の国宝のコラボレーション。そして、マッシミリアーノ・ジョルネッティによる、日本で初めてのコレクション。2015-16年秋冬のワードローブに、ほんの少し2016年プレスプリングのアイテムを交えた心躍るランウェイショーは、心にじんわりとした余韻を残すようなものだった。