シャネル(CHANEL)は、2015-16年秋冬オートクチュールコレクションをフランス・パリで発表した。
舞台は、一日限定だけのカジノ「Le Cercle Privé」。プライベートでエクスクルーシブな社交場を意味する「Le Cercle Privé」には、ジュリアン・ムーアやヴァネッサ・パラディ、菊地凛子など、20名のセレブリティが呼ばれた。彼らが、カードゲームやルーレットを楽しむ、ユニークなシチュエーションの中、コレクションはスタートした。
ブラックやグレー、ネイビーなどのダークカラーに、ホワイトとゴールドなどを交えたクラシカルなスーツスタイル。膝上のペンシルスカートを合わせているが、どこか力強さを感じさせる。大きなショルダーラインによって生まれた構築的なシルエット、さらにロールアップされた袖などのディテールからもマスキュリンテイストが香り、気品の中に潜む野心が垣間見える。
これらの3Dスーツは、現代女性のために、カール・ラガーフェルドが再構築したもの。カールは「シャネルの最もアイコニックなアイテムが、技術的な進化を遂げ、20世紀から21世紀のスタイルへ変貌した」と語る。オートクチュールの伝統技術はそのままに、最新のテクノロジーを取り入れ、ペイントやビーズの刺繍、サテンのライニングなど細部にまでこだわったアイテムが揃った。
終盤からは、レースやシルク、チュール、オーガンザを贅沢に使用したイブニングウェアが展開。前後のアシンメトリーなデザインが積極的に採用され、動きのあるシルエットが多く見られる。また、らせん状にうねったプリーツやシルクチュールを使用したラッフル、3Dの刺しゅうが、生き生きとした表情を引き出していた。