アキラーノ・リモンディ(AQUILANO・RIMONDI)がイタリア・ミラノで2016年春夏コレクションを発表した。会場となったのは、中心街に位置する銀行。
個人主義を一つのキーワードに据えたショーは大きく三部構成に分けられる。ホワイトから始まり、ブラック、そしてヌードカラーへと移行。各カラーの間には、フラワープリントが挟みこまれている。この模様はアンディ・ウォーホルの“ファクトリー”の美学からインスピレーションを受けたものだ。
ワードローブは、シャツ、シャツワンピース、キャミドレス、ジャケット、ミニ丈のフレアワンピースが基軸。少しずつアイテムを入れ替え、コーディネートに変化を出していく。シャツドレスにスパンコールスカートを重ねると、次はオーガンザスカートを合わせて。フレアワンピースにジャケットを羽織った後は、コートを組み合わせたり。これでもない、あれでもないって、クローゼットの中の洋服を引っ張り出してくるようなリズミカルなテンポでショーは展開していく。
装飾性もまた、今季を語る上で重要なポイントである。ビーズとスパンコールをメインに、立体的な花刺繍も加わる。オーガンザやコットンポプリンといったデリケートなファブリックの全面に、あるいはショルダーラインなど部分的に縫い合わせて。シンプルなデザインをベースにしているので、より一層華やかに映る。今季のランウェイショーで初めてバッグ“BAG-A.R.”がデビューしたのもピックアップしたい一つのニュースである。