G.V.G.V.(ジーヴィージーヴィー)が2016年春夏コレクションを発表。グラフィカルな手法によって構成される「ロシアアバンギャルド」と「ジャポニズム」の融合をテーマに、ストリートラグジュアリーなコレクションを完成させた。
カラーパレットは、デザイナー・MUGがロシアをイメージするという赤と黒、さらにグリーン、パープル、ブラウンで展開されている。大胆な色使いが各アイテムに施され、すべてが主役級の存在感を放つ。
また、ロシアらしさを表現するために、モチーフとして旧ソ連時代の勲章のひとつとされる「鎌とハンマー」や、キリル文字の刺繍を使用。ブルゾンには、“RED”と“BLACK”のほか、ブランドの永遠のテーマである“YOUTH”と“LIVE”のワードが、キリル文字で添えられた。
一方、「ジャポニズム」の要素はタスキや結び目のディテールから汲み取れる。トップスは、帯締め前の着物のシルエットを連想させるゆったりとしたサイズ感。重ね襟の端にあるテープ紐を結ぶと着物そのものだ。また、シャツやワンピースの裾に施された結び目は、風呂敷の“結び”からインスピレーションを得たという。インパクトを与えるとともに、素肌やインナーとのレイヤードを愉しむことができるデザインになっている。
アクセサリーは「ロシアアバンギャルド」のアートピースからインスピレーションを受けたもの。大理石のようなマーブル模様のピアスやブレスレットは、直線的で硬質感のあるデザインだ。ラグジュアリーさの中にどこか無骨な雰囲気を漂わせ、スタイリングにエッジを与える。
なお、今シーズンはリバティー社とのコラボレーションアイテムも登場する。2016年のテキスタイルより、今季のテーマをイメージしたプリントをオリジナルカラーで別注。花柄を得意とするブランドがこのために制作したものは、ペンキを飛び散らしたようなアブストラクトなデザインだ。キリル文字のテープと合わせて、よりロシアらしさのあるワードローブに仕上げた。