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コスチューム ナショナル(CoSTUME NATIONAL)の2016-17年秋冬ウィメンズコレクションが、2016年2月25日(木)にイタリア・ミラノで発表された。
解体。これは、今季のコスチューム ナショナルを語る上で一つのキーワードとなる。ランウェイに登場するウェアの多くは、当たり前の形から距離を置き、新しいシルエットで登場している。
例えば、トレンチコートには、袖口・バックスタイルにスリットのようなカッティングを。歩みに合わせて空気をはらみ揺れ動き、まるでドレスのような表情をみせている。一方で、カッティングラインに従って大きなボタンを配置し、防寒するという本来の機能は保持したまま。
また、ブランドが得意とするマスキュリンなアイテムも、同様に打ち壊され、新しいウェアへと変換。スーツ地のジャケットは、おそらく男性用ベストがモチーフだろう。前身頃は、ビックサイズのベストをそのまま貼り付けてたような感覚で、違和感すら感じるサイジングに設定されている。
輝きも一つのポイント。サテンやベルベットなどの光沢あるファブリックが多用され、シャツやパンツ、ワンピースになっている。トレンチコートやファーコートにも、全面にビジューをプラス。さらに、グリーンのグリッター素材などで、抑揚を効かせて表現の幅をさらに広げている。
シルエットで言えば、ヘムラインの表情が豊かだ。薄く繊細な生地を重ね合わせて、アシンメトリーなラインを走らせている。また、広がりを持たせた袖口、ふんだんにフリルをあしらった襟元も、柔らかく優雅な顔を届ける。
昨シーズンに比べると、フェミニンに寄った印象だが、今季のコレクションノートには、女性の甘さに加えて、タフさを描き出したと記されている。
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