KOI(コイ)が2016-17年秋冬コレクションを発表。
「人々の心の静寂とあふれ出す感情を、砂漠に光を放つ星空とそこに咲く花々で表現した」という今シーズン。シャイニーなブラックドレスは星空の輝きを瞬く間に味方とし、フラウンスと時折見せるシャープな凹凸、そして靡く線をなぞるようなパネルの切り替えで、美しさを紡ぎ出している。咲き誇る花々のプリントは、プリーツと共に優しく囁くよう。赤や紫のグラデーションによって、静寂の中の華やかさを見出した。
コクーンシルエットのドレスは、立体と平面の表裏一体な部分を感じさせる。タックやダーツでラインを美しく見せ、幾線ものドレープが滑らかなシルエットをあらわにする。三次元の中で感じさせたのは、女性とその洋服の間に生まれる美しさ。
ただ、そんなクチュールライクな特別感あるドレスルックには、デイリーな面も実は備えられている。どのアイテムにも隠されたポケットの存在。立体感が故に生まれた洋服に走る“ライン”に身を潜めて、私たちの日常に寄り添う機能面を感じさせた。