ジェニー ファックス(Jenny Fax)の2016-17年秋冬コレクションが発表された。
2012年春夏シーズン以降、ショー形式で最新ルックを披露してきたジェニー ファックス。今季は、デザイナー シュエ・ジェンファンの故郷・台湾で、初めてコレクション発表を行った。
アーカイブ作品と新作を絡め、ブランドコンセプト「儚い記憶の断片、頭からずっと離れない大切な思い出」というキーワードを描く。クリエーションの起点を振り返るシュエの姿が目に浮かぶほど、シーズンピースは淡く切ない仕上がり。
ブランドと切り離すことのできない‟少女性”は、ロマンティックに表現する。ミニドレスに添えられた襟は、真っ白で大きく、花の刺繍が添えられている。チュールドレスは、ペールトーンで染め上げ、カラフルな糸でステッチを施した。
あたたかなニットの上では、クマたちがティーカップに入って楽し気な表情をみせ、金刺繍入りジャカードブルゾンは、袖口にレースをあしらって可愛らしさを加えた。ぬいぐるみのようなアニマルたちは、実はベルト。スイートな洋服たちに添えられ、さらに甘い世界を作り上げていく。
少しの毒っ気は、ガーリーなムードに必要なスパイス。イラストで書かれたドクロモチーフがドレスの上を愉快に駆け抜け、大量のスパンコールが透明な糸で編まれたトップスの上で輝き、ちょっぴりアダルトな雰囲気を香らせる。