ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)の2017年春夏メンズコレクションが2017年6月21日(火)、イタリア・ミラノで発表された。丸い光が延々と続く道のように灯され、穏やかな夜を思わせる会場。静かな空気感の中扉は開き、今シーズンのワードローブが披露される。
パジャマを連想するような、柔らかい生地感とネックの緩さが印象的なセットアップでショーは開幕。グレーや白など淡色のパレットに乗せられ、フォーマルなアイテムも気張らないリラクシングな空気を纏う。
とはいえ、ジャケットのテーラリングはブランドらしい端正なもの。肩のサイズはきっちりと合わせられ、ボタンの配置や襟の形などの丁寧な仕事が気品の高さをもたらしている。対照的にボトムスは太くゆったりとしていて、コーディネートの緊張感を程よく解いている印象だ。ブランドの本質は、北と南、異国情緒と都会という要素をブレンドしている点。マルチカルチャーのムードを新しく進化した方法で表現しており、民族的な総柄をナチュラルにモダンにミックスしているスタイリングにはっきりと表れている。
ショーの後半には、ネイビーや赤、ダークネイビーなど濃い色のアイテムを中心に展開。ラストには恒例、ボタンや襟のディテールが違う、コンビとトリオのルックが登場し、ジョルジオ アルマーニらしい至極のテーラードスタイルで今シーズンを締めくくった。