ニール バレット(Neil Barrett)の2017年春夏メンズコレクションが2016年6月18日(土)、イタリア・ミラノにて発表。歴史を感じる建物が会場となり、透明な天井の下には真っ白な空間が浮かび上がる。どんなアイテムが披露されるのか、観衆の熱気が高まっていた。
1970〜90年代にかけての、イギリスのワードローブがインスピレーション源ではあるが、ヴィンテージすぎず現代で映えるよう再解釈を重ね、レトロでありながらモダンなウェアが構築された。パレットは、ダークブラウンを中心に、ブラックやホワイト、濃淡様々なインディゴと、落ち着いたバランス。穏やかな色味でありながら、素材のバリエーションが豊かで、1つのカラーの中でもいくつもの表情が見られた。
時代感のミックス以外にも、テーラードとスポーツスタイルのミックスが所々で登場。テーラードのシャツに、ハイウェストのリブパンツを合わせ、ジャケットを羽織ったもの。ビッグシルエットのTシャツに、すっきりとしたスラックスをぶつけたもの。時代感とジャンルの交錯が重なることで、実に味わい深い魅力がにじみ出る。
コレクションを通して、斜めのラインがデザインとして用いられている。これは、寄木細工から着想を得たもので、シーズンのキーグラフィックだ。シグネチャーとしての役割はもちろんのこと、ブルターニュのストライプを“ほどいた”ように再解釈した柄とも言え、シーズンのテーマをまさに象徴するラインとしてワードローブ輝かせている。